
私はこれまで「場面緘黙(症)」という呼び方を使ってきました。しかし、「選択性緘黙(症)」「選択緘黙(症)」という呼び方もよく使われています。今回は、この呼び方の違いについて考えてみます。
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※ 12/26/2006調査
ご覧の通り、「場面緘黙症」という呼び方が最もよく使われているようです。
そもそも、こういう症状の名前をつけたのは学者や医師のはずです。それでは、学者や医師はどういう呼称を使っているのしょうか。まさか、学界でも呼び方が統一されていないなんてことはないでしょうね。
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学者や医師の間でも、事情は同じようです。ただ、これをもう少し詳しく見ていくと、面白いことが分かります。今度はこれを年代別に見てみます。
[ "場面緘黙" 年代別(CiNii検索結果による) ]
[ "選択性緘黙" 年代別(CiNii検索結果による)]
[ "選択緘黙" 年代別(CiNii検索結果による)]
※ 12/26/2006調査
なんと、2000年代に入って、「選択性緘黙」が急増し、「場面緘黙」と拮抗しています。いったい何があったのでしょうか。
◇ 場面寡黙(症)
「場面寡黙(症)」という呼び方をされる方がけっこういらっしゃいます。 これが単なる「場面緘黙(症)」の勘違いかどうかは分かりません。
◇ 選択性無言(症)
他に、「選択性無言(症)」という呼び方もあります。 これは、トリイ・ヘイデン氏の『檻のなかの子』を翻訳した入江真佐子氏が "Elective Mutism" を訳したもののようです (実際、『檻のなかの子』を手にとって確認しました)。
なお、中国では「選択性緘黙(症)」が一般的のようです(ただし、漢字の書き方に多少の相違があります)。
結局、呼称は統一されていないようです。 専門家の間では、「選択性緘黙(症)」という呼び方が近年増えており、その使用頻度は「場面緘黙(症)」のそれと拮抗しています。 ネット上では「場面緘黙(症)」がポピュラーのようです。
今後の課題は、こうした呼称の根拠を調べることです。 「選択性緘黙(症)」については、おそらく英語の "elective mutism" を直訳したのだろうと、何となく想像がつくのですが、 これについてもきっちり調べてみたいものです。
01/07/2006公開、12/26/2006編集