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催し物:8月21日筑波大の発達障害の研修講座に、緘黙

Posted: 2017年4月05日(水曜日) 21時50分
by 富条
8月21日月曜日に、筑波大学が、発達障害の公開講座を開きます。
その中で、園山繁樹教授の「選択性緘黙の理解と支援」が予定されています。
受講対象者は、教員、保育士、福祉施設職員等発達障害の支援に携わる専門職に従事する者とのことです。

↓ 筑波大学ホームページへのリンクです。PDF。
http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/upl ... 051505.pdf

沖縄県労働金庫『ろうきん便り』に、あの会が掲載

Posted: 2017年4月10日(月曜日) 07時01分
by 富条
宮古島 緘黙っ子親の会(ゆりの会)の活動が、沖縄県労働金庫『ろうきん便り』2017年春号で紹介されました。
緘黙の概説や、2月5日に宮古島で開催された講演会の模様などが書かれてあります。

沖縄県労働金庫は「ろうきん・わしたシマづくり運動」という寄付活動を行なっています。
これまで10団体に総額200万円が寄付されたのですが、その寄付先団体の一つとして、今回の便りで宮古島 緘黙っ子親の会(ゆりの会)さんが紹介されました。

↓ 『ろうきん便り』2017年春号。5ページをご覧ください。PDF。12.1MBとちょっと重いです。
http://okinawa-rokin.or.jp/book_archive ... merged.pdf

海外研究:IBTSMの有効性

Posted: 2017年4月11日(火曜日) 21時47分
by 富条
Siroky K.A., Carlson S. J., and Kotrba A. (2017). Investigation of Integrated Behavior Therapy for Selective Mutism: A Replicated Single-Case Study Design. International Journal of Psychological Studies, 9(2) , 82-88. DOI:https://doi.org/10.5539/ijps.v9n2p82

上のリンク先で、全文が公開されています。
DOI 以下の部分をクリックしてみてください。

IBTSM(Investigation of Integrated Behavior Therapy for Selective Mutism)は、アメリカの R. Lindsey Bergman 氏らが開発した緘黙の治療マニュアルです。
そのマニュアルは、Treatment for Children with Selective Mutism: An Integrative Behavioral Approach という本でまとめられています。

IBTSM の有効性についてはランダム化比較試験(RCT)という、しっかりした方法で検証が行なわれています(ただし予備研究)。
このRCT については、緘黙への介入の研究の中でも "Particularly noteworthy in recent years"(近年では特に注目に価する)と評した専門家もいました(Muris and Ollendick, 2015)。

私も IBTSM は面白そうだなと思っていたのですが、アメリカのメディアなどで取り上げられる緘黙児への介入は Child Mind Institute などが行なっている集中プログラムばかりで、もっと IBTSM が取り上げられてもいいのでは、と思っていました。
優れた研究よりも発信力がある者が関わる研究がメディアで取り上げられやすいのか、それとも私がまだまだ不勉強で、見る目がないのか。

冒頭の研究とは関係ない話ですね。すみません。 :(

[関連ページ]

Integrated behavior therapy for selective mutism: a randomized controlled pilot study
https://www.researchgate.net/profile/Li ... 000000.pdf

オックスフォード大出版局2冊目の緘黙の洋書(Treatment for Children with Selective Mutism: An Integrative Behavioral Approach を読んだ私のお恥ずかしい感想文)
http://smjournal.blog44.fc2.com/?m2=form&no=681

緘黙児とプログラミング教育

Posted: 2017年4月12日(水曜日) 21時44分
by 富条
平井氏は「プログラミング教育を通じて1年間で、発表も考えることも好きな児童が育った。場面緘黙児や不登校児童にも大きな力を与えることができ、原稿丸暗記ではなく、プロットを考えてアウトプットできる力が育った」と報告。
『教育家庭新聞』の記事「プログラミング6ツール 比較・教育効果を検証<ICT CONNECT21企画セミナー>」からです。
記事の一番下の方に書かれてあります。
http://www.kknews.co.jp/maruti/news/2017/0410_5a.html

どのようにしてプログラミング教育が緘黙児に大きな力を与えたのか、詳しいことはこの記事だけでは分かりませんが、気になったのでご紹介してみました。

学校場面でのプログラミングは、話ができなくてもなんとかなりそうに思えます。
ですが、このように自分の考えを表出することには抑制を伴う場合もあるように思います。
逆に、もう一押しがあれば自分の考えを学校で出せそうな状態にある緘黙児が、プログラミングを通じて少しずつ表出できるようになるということも起こり得るように思います。
記事に書いてあるのも、もしかすると、そういうことかもしれません。
(全て想像で書いています。すみません)

2020年度から実施される次期学習指導要領により、プログラミング教育が小学校に必修化されます。
これが緘黙児にどのような影響を与えるのでしょうか。

海外研究:「プラミペキソール」で治療

Posted: 2017年4月13日(木曜日) 21時58分
by 富条
Naguy, A. (2017). Successful Treatment of a Child with Difficult-to-Treat Chronic Selective Mutism Using Pramipexole. Journal of child and adolescent psychopharmacology. Advance online publication. DOI: https://doi.org/10.1089/cap.2016.0210

研究者向けSNS「ResearchGate」では、短い Abstract が公開されています。
https://www.researchgate.net/publicatio ... ramipexole

著者は、クウェートの医療機関に所属。
Pramipexole(プラミペキソール)は、パーキンソン病治療薬……?

カナダ地方紙に緘黙の記事

Posted: 2017年4月19日(水曜日) 21時57分
by 富条
カナダのバンクーバーに本社のある The Vancouver Sun という新聞で、場面緘黙症を主題とした記事が掲載されました。
4月18日の記事で、電子版で確認しています。

Youth and depression: The children suffering in silence of selective mutism
http://vancouversun.com/health/local-he ... ive-mutism

気になった箇所を2つ。
Simpson ran a week-long intensive therapy camp in Vancouver last summer. As far as she knows, it’s the first of its kind in Canada, attended by children from all over the country.
緘黙児を対象とした1週間の集中治療プログラムがアメリカの複数の箇所で行なわれているのですが、カナダのバンクーバーでも行なわれていたとは知りませんでした。
Simpson というのは、Annie Simpson さんというバンクーバーを本拠とする心理学者です。
A two-year study on behavioural treatment for selective mutism in kids between the ages of four and 10 is underway at B.C. Children’s and will be completed next summer.
これは楽しみです。
なお、B.C. とは、AnxietyBC というカナダのNPOです。
AnxietyBC は、カナダの緘黙支援では有名ではないかと思います。

モリナガアメさんの本が発売延期、改題

Posted: 2017年4月19日(水曜日) 22時04分
by 富条
近日発売予定の、モリナガアメさんの緘黙実録漫画の続報です。

Amazon.co.jp によると、発売日が4月25日から5月10日に変更されました。
また、書名が再び改められ、『かんもくって 何なの!?: しゃべれない日々を脱け出た私の道のり』となりました。

[追記(2017年4月25日)]

書名ですが、正しくは『かんもくって 何なの!?: しゃべれない日々を脱け出た私』だそうです。


↓ というわけで、ブログ記事を再改題しました。
新刊『かんもくって 何なの!?』予約始まる
http://smjournal.blog44.fc2.com/blog-entry-1112.html

モリナガアメさんの緘黙エッセイの告知漫画が公開

Posted: 2017年4月22日(土曜日) 15時09分
by 富条
5月10日発売予定の、モリナガアメさんの実録『かんもくって 何なの!?-しゃべれない日々を脱け出た私-』の告知漫画が、本日公開されました。
本の表紙画像も、告知漫画の中で明らかにされています。

↓ モリナガアメさんのブログへのリンクです。
http://morinagaame.blog.jp/archives/14861447.html

↓ Pixiv へのリンクです。上と内容は同じです。
https://www.pixiv.net/member_illust.php ... d=62519676

日本緘黙研究会の研修講座受付始まる、会場変更か

Posted: 2017年4月23日(日曜日) 22時06分
by 富条
日本緘黙研究会の研修講座「場面緘黙の理解と支援」ですが、受付が4月23日に始まりました。
この研修講座は、7月1日土曜日に行われます。

あと、会場の情報が、当初発表のものと少し変わっています。
「兵庫県尼崎市内の開場を予定」とのこと。
尼崎にある大学のキャンパスではなくなった :?:

↓ 日本緘黙研究会ホームページへのリンクです。
http://mutism.jp/info/kenshu2017/

米国:「緘黙」を知っている成人は15%

Posted: 2017年4月27日(木曜日) 07時02分
by 富条
アメリカではギャラップと肩を並べるという世論調査ハリスと緘黙支援団体 Selective Mutism Association が、場面緘黙症に関する世論調査を行いました。
2017年1月に行なわれた調査です。

それによりますと、アメリカでは……

場面緘黙症(選択性緘黙;英語では selective mutism)を聞いたことがあると回答した成人は15%
緘黙児者かもしれない人を個人的に知ると回答した成人は17%
その緘黙児者かもしれない人を個人的に知る成人のうち「緘黙」を知っていると回答した成人は32%

などという結果になったそうです。

詳しくは下記リンク先ページをご覧ください。

↓ ハリス世論調査ホームページへのリンクです。
Awareness of selective mutism is low even among those who personally know a child or teen unable to speak in certain social settings
http://www.theharrispoll.com/health-and ... 07273.html

認知度調査とでもいうのでしょうか、緘黙でこういう世論調査は初めて見ました。
高望みかもしれませんが、日本でもこうした調査が行なわれ、それをもとに緘黙の認知向上について論じられるようになるとよいです。

[追記(2017年4月27日)]

誤訳があったので修正しました。


[追記(2017年4月28日)]

大きなニュースだと思うので、ブログでも取り上げました。
http://smjournal.blog44.fc2.com/blog-entry-1129.html