発達障害(developmental disorder)

概説

脳の発達が先天的に通常と異なり、これが心身の発達に影響し、日常生活に支障をきたす障害。 知的障害、自閉症スペクトラム症、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)など。 このうち知的障害は、発達障害者支援法など、行政上は発達障害に含まれません。 よく聞く「広汎性発達障害」「アスペルガー障害」もこれで、 米国精神医学会による最新の疾患分類 DSM-5 では、これらは自閉症スペクトラム症に含まれます。

コメント

緘黙と発達障害の関係は、分かりにくいです。

  • 一般に緘黙は不安症と考えられている。発達障害とは考えられていない。
  • だが、発達障害者支援法は、発達障害に緘黙を含めている。 行政上、発達障害として扱われる場合がある。
  • それ以外の場でも、なぜか緘黙が発達障害として扱われることがある(発達障害の講演会として、緘黙が扱われるなど)。
  • 特定場面で長期間話せない者の中には、発達障害がある者も少なくない。 この場合でも、話せないことを場面緘黙(症)だと言うことがある。 このとき、両者を併せ持つことを「併存」と言ったりする(緘黙と自閉症スペクトラム症の併存など)。

これを私なりに、大雑把にまとめてみました。

緘黙は不安症であり、発達障害ではないが、例外的に発達障害扱いされる場合がある。 また、特定場面で長期間話せない者の中には発達障害がある場合も少なくなく、 このとき、緘黙と「併存」しているという言い方をすることがある(緘黙と自閉症スペクトラム症の併存など)。