大人の緘黙症

概説

ほとんど児童期の問題として考えられていた緘黙症ですが、 近年、大人にも緘黙症の人が存在するのではないかという声が国内外の当事者たちの間から上がっています。 学術的な研究はまだまだ行われておらず、その実態についても必ずしも明らかではないのですが、 大抵は児童期の緘黙が長期化し、成人期になっても話せない状態を指すようです。

コメント

現在のところは、まだ問題提起が行われた段階でしょうか。 学術関係(日本)では、2009年のいわゆる緘黙症シンポジウムでこの話題が取り上げられました。

大人の緘黙症は英語圏でも以前から話題になっていて、 米国最大の緘黙支援団体 Selective Mutism Group は、2004年には公式ウェブサイトにおいて Adults and Selective Mutism と題するコーナーを設け、小児期の緘黙が後の人生に及ぼす影響や、 大人の緘黙症についての問題提起を行っていました。 現在でも大人の緘黙症に関する英語圏のコンテンツは見かけることがありますが、 研究などは今でもほとんどなされていないようです。

いずれにせよ、「緘黙児も大人になれば話すようになる」として放置するのはよくありません。

リンク

↓ 国立情報学研究所のサービス CiNii へのリンクです。

◇ 緘黙症の支援方策を考える : 成人当事者の実態を踏まえて (自主シンポジウム59,日本特殊教育学会第47回大会シンポジウム報告)