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題名: 今だからわかること
投稿日時: 2008-07-15 01:50:46
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私は小1・2と選択性緘黙症でした。
そのようなネーミングがあると知ったのはずっと大きくなってからです。

自分なりに考える原因は
・隣の席の子からの、今思えば「いじめ」
が一番大きかったと思います。

症状は、最低限(朗読・さされてからの発言)なこと以外は首ふりで対応している、といったところです。授業でわからないことがあると、言葉を発して聞けないため、みんなに追い付けなくなっていることに気づいてから泣いてやっと誰かが助けてくれるという、不安でいっぱいの学校生活でした。
休み時間やレクリエーションではとにかく話さず、たとえばお楽しみ会でやる「伝言ゲーム」などは私で止まってしまい、私を抜かしてまわすしかない、といった感じでした。

唯一普通に楽しくしゃべっていたのは、下校の通学班(クラスメイト5・6人)です。その子たちに「なんで帰りは、しゃべるの?」とたまに聞かれましたが、その質問が苦痛だったのは覚えています。深読みして「教室でもしゃべれよ、ってあきれられてるのかな」と感じたりしていました。

なんとかしゃべらせてやろう、と思った男の下級生が、後ろから勢いよく走ってきて、その勢いのまま後頭部を思いっきり叩かれた事もありました。こちらの反応を興味本位で見たがっているのが丸わかりで、言葉に出来ない位のイヤな思いをしましたが、感情を表に出さない、出せないくせがついているのでその場で涙は出ませんでした。が、家に帰ってわんわん泣きました。

クラス替えがあって、友達に誘われてからは、しゃべるようになりました。

いじめられても、言い返せる勇気があったら、と考えましたが、当時はまだまだ子供。「イヤ」と言う、理由を聞く、解決策を当人たちで話し合う、納得しあうという順序立てたことができるはずもなく、ただただ緊張・不安で黙ってしまいこのような事態になってしまったのだと思います。元々緊張しやすい傾向があればなおさらです。

今現在、その名残がないと言えば嘘になります。緊張しやすいのは相変わらずです。どう思われるかばかりをを気にするということは、結局自分を一番に守りたいだけなのかも、と考え込んで情けなくなってしまうこともあります。「そんなに他人にどう思われるかのマイナスパターンばかり想定して、他人のこと信用してないの?!」と思われるかもしれませんが、パターンを多くして、「想定しておいてよかった」と、自分を安心させる事に徹してしまうのです。完璧さを求められているわけじゃないのに、なんで失敗をこんなに怖がるのか自分でも苦しいのです。
しかし最近は、「怖がるあまりアクションを起こせないのでは、何も経験が増えず得るものがなくなってしまう!」と思い、逃げずに自分を律して、ほんの少しずつ能動的に行動できるようになりました。

私はなにより、周囲の人たちにめぐまれていたと思います。両親の受容があり、家庭の安心感で精神のバランスが保たれていたのだと思います。学校・職場の環境も同様、受け入れてくれて本当にありがたく思っています。

当時、私は「一生話さないままだったらどうしよう」と思っていました。大げさに感じるかもしれませんが、子供のちいさな心にとってはどれほどの不安か。それで周囲が問い詰めようものなら、本人はますます焦ってしまいます。
対応として、しゃべらない子に対する優しさは必要ですが、しゃべらない子にすべて合わせるのが優しさとも限りません。腫れものに触るようでは甘やかしてしまうし、さじ加減は難しいです。

長くなりましたが、こんなケースもあるんだ、との参考までに。
子供の未来は明るいと信じて、どうか、温かく見守って下さい。


題名: ききょうさん、はじめまして。
投稿日時: 2008-07-17 13:30:00
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お話ありがとうございます。
緘黙のために、学校生活で不本意な思いをたくさんされたんですね。

緘黙は治っても、必ずしもその過去から自由になることはできず、
難しいものです。

私の場合、緘黙が治るまでにおよそ10年もかかったため、
一時は、本当に一生
人とまともに話ができないものと思っていました。

私は緘黙だったために、
先生やクラスメイトに色々と気を遣っていただいたのですが、
そのため依存心が強くなったり、自分は特別扱いされて当然という
思い上がりを持つようになったりしたこともあります。
ききょうさんのおっしゃる通り、さじ加減は難しいと思います。
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