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4 件の記事    1   
題名: 環境を変える事
投稿日時: 2010-11-10 14:46:04
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はじめまして。場面緘黙の小6の次女の母です。去年から担任の先生に気にしてくださり、保健の先生に相談したところ、ようやく場面緘黙を教えて頂きました。藁をもすがる思いで、やっとこの掲示板を見つけられうれしく思いますが、今までの自分の努力の足りなさが悔やまれてなりません。

我が家は転勤族で、次女は幼稚園の転園時に、園に馴染むのに大変苦労した事を気にして、主人は次女の小学校入学以降、転校を避け、単身赴任をはじめました。転校さえしなければ、心配は無いと思っていたようです。

しかし私は、この時から次女は周囲に馴染むのが大変というには、違和感があり、何か別の不安を感じていました。

やはり、入学してしばらくすると、場面緘黙の症状が出てきました。何でも出来るのに、言葉だけがどうしても出ませんでした。今思うと、5年生まで、当時の担任の先生方や私も緘黙を知らず、発話することばかりを気にかけ、本当につらい毎日を送っていたと思います。

今の担任の先生が緘黙を理解してくださり、周囲の友達に、発言はすべて助けてもらって、楽しく通っています。学校では声はまったく出ないままですが、体育も勉強も問題なく、休み時間も一緒にいてくれる友達と笑顔で外に飛び出して遊んでいるようです。しかし娘は、今の状況の中では、かんもくネットの資料にある皆さんのような発話の練習は、一切拒んでしまいます。自分は中学を入学を機に、がんばりたいと言うのです。そこで、姉の通う私立中学を受験し、安心して通わせる予定でした。しかし、ここは地域的に私立進学が大変多く、同じ小学校からも多く行きます。ある日、娘は「行く人多いよね、嫌だな・・」と漏らしました。

そこへ、今回、主人が、私の実家のある地方へ転勤になり、また単身赴任を始めました。娘は、私の実家の家族には、小さい頃から馴染んでいて、家と同じように話が出来ます。私達の、大きな支えになってくれるのではないかと思いました。そこで主人に、単身赴任ではなく、来春の中学入学から、家族で行こうとお願いしました。それから娘を何度か連れて行き、学校を幾つか見学してるうち、「ここいいな、通いたいな」などと、初めて入った校内でも私に声を出して言ってくれたのです。大変気に入った学校を見つけ、はりきっているのです。

しかし、主人は、せっかく今問題なく学校に通っているのに、一から新しい環境で生活させるという事が大変不安なようで、やはり残ったほうが安心ではないかと言うのです。学校を気に入ったというのも、私が洗脳のようにしていて、本心からでは無いのでは・・・と。私は、このままここに残ったら大変な事になってしまう・・とまでは思いませんが、ここにいるより、次女の新しい環境で変わりたいという気持ちを応援したいのです。

絶対とは言えないし、またつらい事もあるでしょう。でもチャンスを与えてあげたいのです。無謀な挑戦でしょうか。転校や、環境を変えると改善するというのは、もっともっと軽度の症状に限るのでしょうか。


題名: はじめまして
投稿日時: 2010-11-24 09:37:12
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難しい問題ですね。
残念ながらこの問題について、絶対にこうしたほうがいいと言える方はいらっしゃらないのではないかと思います。

私個人の考えとしては、過剰に空気を読むタイプの子供の場合、周囲のの人の自分に対する評価を気にするので、知っている人が多い場所では発話しにくいということはあるかもしれません。
実際、わざと知人の少ない学校に進学して上手くいったケースを聞いたことがありますし、そういう意味ではスウィーツさんの考えは突拍子もないことではないように思えます。
反面、本人は頑張ろうと思ったにも関わらずやっぱりうまくいかなかったというケースもあるようで、必ずしも万能とはいえないように感じます。

ご実家の近くの学校を見学した際、そこで発話できたということですが、だからといって、必ずしもその学校で話せるということではないのではないかと私は感じます。
うちの子の場合、かんもくの時分でも、他の学校に文化祭等で見学に行ったときはその学校で親子で普通に話すことができました。
ところが、それはその場所、あるいは周囲にいる人に自分とのしがらみがないからできることで、そのことイコール学校生活に適応できるということではないということが普段の活動の様子から読み取ることができます。
もちろん、お嬢さんとうちの子が同じ行動パターンとは言い切れないわけですけど・・・。

もうひとつ、ご実家近くの中学校に進学した場合、お嬢さんは自分に対する先入観のないところでゼロから人間関係を築いていかなくてはいけません。
もし、その中学に進学する生徒の多くの生徒が地元の特定の小学校だった場合、スタート時点でよその子は同じ小学校同士固まる傾向があると思います。
その場合、ある程度周囲に対して自分をアピールする能力があるか、周囲の人材に恵まれるかしないと孤立する可能性があります。
そして、こういうことは実際やってみないとわからないことだと思います。

というようなこと考えると、最終的には上手くいけば引っ越して良かったと思うだろうし、そうでなければ皆と同じ私立に通えば良かったと思うだろうし、そんなのは結果論にすぎない。
もしかしたら、どちらの学校に通っても上手くいくときは上手くいくし、ダメなときはダメなのかもしれない。
だから、このことに他人が結論づけることは大変難しいです。

にもかかわらず、何故私がここに書いているかといいますと、例えば、ご実家のほうに移られた場合、上のお子さんの学校生活や進路に支障はないのかな?と思ったこと。
もしかして、スウィーツさんは今まで一人で(?)お嬢様方の面倒をみてこれれたけれど、そのことが精神的に或いは肉体的にしんどいと感じていて、ご主人の近く、あるいはご実家近くで何らかのサポートを受けたいという考えはないのかと感じたからです。

私は家族にかんもくの人間がいるからといって、その人のために家族が犠牲を強いられるのはあまり好ましくないのではないかと思っています。
反面、かんもくの子供を放っておくことは、その子のその後の人生にとって大きなリスクとなりうると感じます。
だから、実現可能でもっとも家族が納得できる方法を、最終的には自分たちで決めていかなくてはいけないのではないかと考えます。


題名: スウィーツさん、拝読いたしました。
投稿日時: 2010-11-25 18:30:26
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難しい問題ですよね。
お気持ちお察しします。また、これまでのご家族なりの精一杯の努力・ご心労にも頭の下がる思いでいっぱいです。
今は悩まれることも多いかと思いますが、いつかきっと娘さんの心の中に感謝が芽生える日も来ると思います。

さて、お姉さんの具体的な事情が分からないので、ここでは割愛させていただきますねm(_ _)m
(そのため若干ずれているかも知れませんが)。

お姉さんには(できれば妹さんのいないところで)事情を説明し、お姉さんも大切なことを伝えたうえで、時折妹さんの自信構築のお手伝いをしてもらってもいいかと思います。ちゃんとよくなってきていることに気づかせてあげることは大切なように思います。逆に「発話しているか」に目を凝らすことで本人のプレッシャーになっているような場合は、一旦引いて娘さんの自意識を低減させるのもひとつの方策です。


取り組みだけを書き立てたので堅苦しいでしょうがどうかご了承ください。
お嬢さんがお望みのしがらみのない学校を選んだ場合を想定して書きました。

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転校・進級は諸刃の剣で、お嬢さんの不安の出方次第ではどちらにも転がる可能性がありそうです。

「かんもく状態の自分」を知っている人がいるとその人の目を意識してしまって緘黙の場面を増やしてしまう、というのは言えることです。同時に、「喋れる自分」を知っている子を通して話せる相手をどんどん増やしていくケースもあります。例えは悪いですが、風邪の飛沫感染のように、媒介者によってプラスにもマイナスにも伝染していくということです。そして、かんもくの難しい所は「最初のきっかけが物をいう」ことが多いという点でしょう。その最初が「自己紹介」だったりもするのでお子さんの不安状態によっては負担が大きいかもしれません。徐々に喋れる場を作っていけるのが理想だろうとは思いますが。

緘黙の子にとって中学進学は大きなチャンスで、ここで「頑張らなきゃ!」と思う子は多いと思います(裏を返せば小学校高学年で今の状態や将来のことに焦りがあったということですが)。

一般的に「喋りたい(喋らなきゃ)」と意気込んで入学・進級した場合、学校で「喋らないこと」を知られるのを嫌がるかと思います。それで喋れなかった場合、最初の4~5月あたりはまだ「喋らない人」のイメージを持たれるのに抵抗があり、なんとかもがいたり、逆にイメージが広がらぬよう深い関係を控えたりということがあるでしょうが、6月くらいになり周囲のイメージが固定されると、それを跳ね除けられなくなり、「かんもくで適応モード」になりがちだと思います。

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学校では声はまったく出ないままですが、体育も勉強も問題なく、休み時間も一緒にいてくれる友達と笑顔で外に飛び出して遊んでいるようです。しかし娘は、今の状況の中では、かんもくネットの資料にある皆さんのような発話の練習は、一切拒んでしまいます。自分は中学を入学を機に、がんばりたいと言うのです。

楽しくやれていることは素晴らしいです!
不安がある一方で、ゆとりもいくらかある証でしょうね ^^。


現在公開されているかんもくネットの資料は、学校での取り組みが多いですよね。これに抵抗感があるというのは、今の同級生と話すのはまだ耐えられないと感じているからなのでしょうか? 

そこで疑問なのですが、お嬢さんは「学校の外」(つまり買い物や外での会話)はある程度できるのでしょうか?
もしできるというのなら、お嬢さんにとって新たな学校での「発話」というのは、今外でやっているようなことの延長という感覚だろうと思います。一旦こびり付いてしまうと今の学校のような感覚になってしまいますが。




そこで私が気になるのは、お子さんは、外で知らない(同年代の)子どもがいる所でどの程度喋れそうかということでした。

学校以外で取り組むとしたら、
公共の場(とくに他の知らない子がいるような場面)でご家族と声を出して喋り、その距離・音量を徐々に広げていくという方法もとれそうです。
お嬢さんはもしかすると、外でも若干子どもを意識する所があるのではないかと思います。その時に「緘黙の自分」として構えてしまうこともあるかもしれません。

そこで、外で徐々に喋るのに慣らすというのもひとつの手かもしれません。
そして、取り組んだなら、自分で取り組み表を作り、そのマスに丸でもスタンプでも付けて行って、自分の努力を記録に残していくといいかもしれません。かんもくネットの皆さんがやっていらっしゃるように、どの状況でどの程度不安かを表にして、「だいぶ不安が下がってきたみたい」というのを視覚的に把握することも、安心感を強化する上で助けになる場合もあるようです。

買い物でのやりとりなど、他のことでも同時に自信をつけていくことも、学校でのやりとりを始める上でプラスに働くと思います。

「ここいいな、通いたいな」などと、初めて入った校内でも私に声を出して言ってくれたのです。

とおっしゃっているように、しがらみのない学校で声が出ているというのはすごくよい徴候だと思います。なので、そのサインを活かしてあげたいなという気もいたします。

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転校・進学でアメリカのSMGがアドバイスを出す際は、
「早めに学校(や学校での会話)に慣らしておく」ということを言っています。

新学年前に親と一緒にその学校に何度も足を運んで、「場所・環境」に慣れたり、学校であらかじめ かんもくネットにあるような発話の練習をお母さんとやったりするように言っています。新学期が始まる前に発話に慣らしておくという感じでしょうか。
また、その学校の先生と(できれば学校であることを意識しない校外で)前もって会って話をしてみるだとかもあります。
要するに、喋らない自分のイメージが固まる前に手を打って、「喋る自分」
としての居場所を確保しておこう
というもののようです。それができるのであれば、必ずしも「お母さんと」という必要はないように思います。
逆にお母さんがいることで自分を意識してしまうようなら違う方法にしてもいいと思います。
入学前に新しい子に会って話せる子を作っておければ尚よいでしょうが、全てを整えるというのも難しいですよね。。。

学校関係者と会うにしても、スクールカウンセラーに最初に会うというアイデアだってあるので、お子さんが馴染みやすい形を探られたらよいかと思います。

ひとつ難しいのは、アメリカの場合は夏休み明けが入学シーズンなのですが、日本は春休み空けなため、時間の確保が難しいということです・・・


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それから、「自分の声が嫌い」という緘黙児がかなり多いです。
そういう場合、言語療法によって「自分の声はそんなに悪くないんだな」と気づかせるのもひとつの手らしいです。

もしも学校の先生に会ってから声を聞かれるのがダメというのなら、テープに声を吹き込んで、会う前に聞いてもらうという手もあるかもしれません。いきなり電話で話し込むよりかは幾分やりやすいかもしれません。

もしもお医者さんの助けを借りられるようなら、体系立てられたステップを組んでもらってもいいかもしれません。

また、新しい土地に慣れられるよう、できるだけ出歩かせてみてください。

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お役に立てたか分かりませんが、けっこういろいろ挙げてみました。
あくまでもお嬢さんの気持ちを尊重した上でお出したアイデアです。
どちらを選ばれるかは自分にはなんとも言えません。
では、よくなることをお祈りしています。
そしてどうか、スウィーツさん自身も精一杯頑張ってこられたのだから、ご自分を褒めてあげてくださいね。 :D


題名: 2回目のアドバイスになります。
投稿日時: 2010-12-12 22:22:16
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 116
前回の書き込みでは、新しい土地との距離の問題、その生活圏はどういうコミュニティーなのか、近くに何(地理的なことや公園・店)があるのか、誰とどういう場面で喋れるのかとかが分からなかったので必ずしも的を射たお答えをできなかったかもしれません。。。

例えば、
・その土地で小さなグループで遊んで友達を作れるのであれば、それを利用しながら発話の場を広げられるだろうし、

・地元の小さなイベント?で話せる仲間を作れるのなら、それを土台にできるだろうし、

・地元の小学校で(話せそうな子から)交流を始める、という流れもあるかもしれません。

それは土地や時間の問題にもよります。。。
本当の田舎であれば、親族を通して子どもを紹介もしてもらえるかもしれませんが、ある程度大きなコミュニティー、とりわけ都会となるとそれも難しいですし。

新しい学校で喋れていたとなると、「先輩の生徒」とは喋れるというかんじもあるかもしれません。同級生とは無理でも先輩となら喋れるケースもあるかもしれませんので。何かやりたい部活があるなら、(可能ならですが)部活を通して学校の人と交流していくなども考えられる?かもしれません。その学校ではまだしがらみのない「まっさら」な気持ちということでしょうから。

他ではうなずきもできない場合でも、しがらみがない相手なら会釈や最低限の受け答えがかろうじてできる子も多いとおもいます。

例えば、去年のクラスで全く喋れず、うなずきもできなかった。
でも、学年が変わって最初の日(つまり始業式当日)の朝に知らない生徒と1対1で顔を合わせたとします。その時にもしかしたらそれなりの応答、もしくは会釈くらいはできるかもしれません。こういうシチュエーションをうまく利用できれば、お子さんのやる気を実らせる上で大きな後押しになるとは思います。そう言われたって難しいよ、という感じかもしれませんが・・・


何が合うのかは本当に子どもと条件によるのだとおもいます・・・・


それでも、「他に余計な不安がこびりついていない」というのなら、一度話して「喋れる人」のイメージを定着させてしまえさえすれば、その後もそれなりに話せているかもしれませんね。

必ずしも「発話練習」である必要はなく、「おしゃべり」というやり方でもいいのだと思います。前回述べたような「練習」も、「買い物がてらお互いの会話を増やしてみましょうか」という程度もアリだろうと思います。

(ちなみに、緘黙の子どもと買い物などに出かけた場合は、子どもに自分の横か前を歩かせるとよいとシポンブラム博士は言っていました。それは、コミュニケーションの最前線に立たせることで曝露の機会を増やすためのようです。)

自己紹介とかで勝負するというのなら、あらかじめ話すことを病院などで決めておいて、言語療法、ソーシャルスキルトレーニングなどの医療的な「練習場所」を確保して慣らしておいたり自信をつけておくとか・・・。


あくまでも参考程度に、お子さんに合った形を探られてはと思います。


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