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題名: かんもくネット(Knet)からのお知らせ
投稿日時: 2007-04-28 12:49:18
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富重さんに了承していただき、
このスレでは「かんもくネット(Knet)」からのお知らせを、
載せさせていただくことにしました。
よろしくお願いいたします。

かんもくネット(Knet) http://kanmoku.org/


題名: 日刊! 関西インターネットプレス
投稿日時: 2007-04-28 12:54:38
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 209
2007年4月22日(日)

日刊! 関西インターネットプレス
http://blog.mag2.com/m/log/0000000122/から、
以下の記事が約5000人(読むとは限らないけど)に配信されました。

バージニア事件に絡めて書くのはマイナスもありますが、
読んだ人が「場面緘黙症」に関心をもっていただくきっかけになればと思いました。
本文のSMJリンクについては富重さんに、
ここに記事を貼ることは関西インターネットプレスに了承いただいています。

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 2007年04月20日(金)   第2393号
 日刊! 関西インターネットプレス
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■本日のコラム「米大学内銃乱射事件~何が彼を追いつめたのか?~」
 金曜日担当:P-CUBE テレビ番組制作 ディレクター 池田 由利子

私の姉は臨床心理士です。
今回、「アメリカで起こった銃乱射事件」の事件について気になる報道があ
るというので、急遽、記事を私の代わりに書いてくれることになりました。
以下は、その記事です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
はじめまして。小児科心理士とスクール・カウンセラーをしている
角田圭子(カクタケイコ)といいます。

バージニアでの事件のチョ・スンヒ容疑者(23)は、「幼いころから無口で
親を心配させていた」「静かで控えめ」「極端に引っ込み思案だった」など
と報道されています。
 そして、「場面緘黙症Journal」http://smjournal.com/というサイトのブ
ログ記事によると、彼が場面緘黙症(selective mutism)だった可能性を示
唆する内容を含むプレスリリースがsocialanxiety.com により配信されたと
いうのです。この記事は Market Wire という会社を通じて、米国Yahoo!や
英国Yahoo!など、あちこちに掲載されています。

 「場面緘黙症」は、なんと読むと思いますか? 「ばめんかんもくしょ
う」です。皆さんは「場面緘黙症」耳にされたことはあるでしょうか? 
「選択性緘黙」とも言います。家では普通におしゃべりできるのに、幼稚園
や学校で話すことができない状態を指し、発症率は1000人に7人と言われて
ます。ちょっと大きな学校なら1人はいる計算になります。日本では一般に
よく知られていない、子どもの不安障害です。寡黙(かもく)は言葉が少な
い状態ですが、「場面緘黙症」は「社会不安」がベースにあるというところ
が「寡黙」とは違います。本人は話したいのに、学校等では、どうしても声
が出ないのです。まるで1日中舞台に上がっているような状態を想像してみ
てください。

 衝撃的な犯罪事件が起こると、その原因が「病気」や「障害」に結びつけ
られることが多いのです。発達障害の「アスペルガー症候群」の少年が犯罪
を犯した時も「アスペルガーだから、犯罪を犯した」という誤解が広がらな
いか気になりました。海外の報道が日本に入ってきた時「場面緘黙症だか
ら、犯罪を犯した」とならないか、それがとても心配です。それでなくて
も、日本では「場面緘黙症」の理解や支援が遅れていて、「親の育て方が原
因」とか「放っておいても大人になればそのうち治る」などという誤解が蔓
延しています。私は「かんもくネット」という任意団体をこの4月に立ち上
げたばかりで、海外の資料を日本の紹介して行くために、今募金を募ってい
ます。皆さんにもぜひ関心をもっていただきたいです。
詳しくは http://kanmoku.org/

 この障害はたいてい非常に内気な方が多く、人に攻撃を向けるようなケー
スは極めて希です。彼が本当に「場面緘黙症」だったのか、もっと情報がな
いとわかりません。ただ、はっきり言えることは、たとえ彼が「場面緘黙
症」であったとしても「場面緘黙症だから、犯罪を犯した」のではなく、
「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」とい
うことです。

「投稿しましょう!」スレに載せようか迷いましたが、こちらのスレに載せます。


題名: 私だけ?
投稿日時: 2007-04-29 01:38:17
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>「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」とい
うことです。


けいこさん、こんばんは。
けいこさんの活動には、いつも本当に頭が下がりますし、とても頼りにしています。
ただ、この一文だけどうしても引っかかるのです。

アメリカではどうかわかりませんが、日本では場面緘黙症の適切な支援を受けた方は少ないですよね。
今でこそ、このサイトで場面緘黙についての知識や治療法を教えていただき、試行錯誤の状態ですが・・・
以前は、自分が場面緘黙であるという事を知らない方がほとんどだった訳ですから、
当然、適切な支援など受けていませんよね。
となると、上記の文章だけみると、誤解されてしまうのではないかなと少し心配になりました。私だけかもしれませんが・・・


題名: シッポナさんへ
投稿日時: 2007-04-29 16:27:12
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 209
シッポナさんへ

たとえ彼が「場面緘黙症」であったとしても「場面緘黙症だから、犯罪を犯した」のではなく、
「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」ということです。


文って難しいですよね。シッポナさんが言われるように、この文は保護者の方に突き刺ります。
すみません、もっと表現を工夫できなかったか・・・。
「場面緘黙症の適切な支援を受けていれば、犯罪を犯さずにすんでいた」これでも同じですね・・・。

保護者の方にとっては、この文が、適切な支援を受けないと、子どもが犯罪を犯すかもしれないっていうふうに、
迫ってくるように聞こえるのではないでしょうか。

青少年の事件はそれでなくても、保護者に不安を起こします。
例えば、ひきこもり少年の事件が報道されると、自分の子どもが引きこもりにならないか、ひきこもってる場合は犯罪を犯さないか心配になってしまう保護者の方が多いです。場面緘黙症は日本では適切な支援がまだ受けにくい。今、試行錯誤しながら支援を頑張っておられる保護者方でも、この文を読むと、不安になってしまいます。

彼が「場面緘黙症」だったのか、「発達障害」があったのか、全く分かりません。でも、韓国から言葉の分からないアメリカに移住して孤立してしまった時、彼は「共に戦ってくれる誰かがいる」と感じることができなかったのでしょう。たとえ支援が十分でなくても、自分のつらい状況を理解しようとしてくれて、そばにいると感じれる人がもし彼に1人でもいたら、決してあんな事件には至らなかったと思います。

この文を何人かの人に読んでもらいましたが、場面緘黙症と関わりが薄い人が読むと、「周りが支援していれば、あそこまでならなかったんだろうなあ。周りがどう関わるかが大切なんだ」と受け取られるようです。

言葉を慎重に選ばないといけないなと改めて感じました。これまで配付資料を作っていく上で保護者の方の協力をいただいてきましたが、保護者の方の視点はとても大切だなといつも感じます。日本語訳だって全然違ってきます。これからも、注意していきたいと思いますので、感じたことをどんどん教えて下さいね。よろしくお願いいたします。


題名: 感想です
投稿日時: 2007-04-30 21:06:30
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みなさん、こんばんは。
>「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」とい うことです。
についてですが。。。

「発達障害」と「犯罪」は関係ないのに「発達障害があるために犯罪を起こした」
かのような報道をされることも少なくないです。
その度に私が思うことは「障害を持つことを周りに理解する人がいなくて
否定され続けて育ってきたのではないか」ということです。

犯罪に障害のあるなし、緘黙のあるなしは関係ない。
障害がなくても否定され続けて育てば、自己肯定感が持てず
なんらかの問題を起こすこともあるのではないか
逆に、障害があっても理解者がいて尊重されて育てば
他者を傷つけるようなことはしないのではないかと思います。

「緘黙の支援」以前に「彼」を理解する人がいなかった可能性もありますよね?
「理解」こそが最大の「支援」ではないでしょうか。
まず理解を広めることだな、と感じました。


題名: 私の直感
投稿日時: 2007-04-30 22:49:39
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 実はこの事件の報道に接して、私も「もしかして……」と直感した一人です。というのも、報道された情報によると、彼が高校時代の私の像にだぶったからです。私は高校3年間、授業で指名される以外、ほとんどだれとも話さず、もちろん友人もおらず、学校で全く孤立していました。そのうえ受験勉強のストレスも加わり、強迫神経症を病みました。30年も前のことなので、担任はじめ教師の支援などあろうはずがありません。親は幼稚園から中学まで私がしゃべらないことを教師から聞かされていましたが、せいぜい「極端に内気な性格」ぐらいの認識しかなく、私の苦悩を少しも理解していませんでした。文字通り孤立無援の状態でした。
 そんな中で、私は心を病んで一家皆殺し→学校放火→自殺という妄想に一時取り憑かれたのですが、ぎりぎりのところで生きる希望を「大学生活」に託し、立ち直ることができました。
 今考えると、私のことを理解してくれる人が一人でも周囲にいてくれたら、どれほど救われたかと思います。そして適切な支援を受けていれば、あんなに苦しむこともなかったでしょう。
 アメリカの韓国系学生が緘黙症だったかどうかはともかくとして、彼は周囲から孤立していた→彼を理解する者が周囲にいなかった→精神的に追いつめられて攻撃的になった→精神状態が普通でなくなり正常な判断力を失った、ということが事件へ結びついていったのだと思います。
 私はもともと穏和な性格で争いごとも嫌いな平和主義者です。そんな私でも、社会の中で孤立し、「だれも自分を理解してくれない、存在を認めてくれない」という状況におかれると、ひたすら内に向かっていたエネルギーが外に向かって爆発する時もあるのだと思います。
 今は、日本は遅れているとはいえ、私のころと比べれば、緘黙児に対する周囲の理解はずっと進んでいると思います。アメリカの学生のように極端な状況に追い込まれることはないと思います。


題名: お返事、ありがとうございます。
投稿日時: 2007-05-02 07:29:35
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おはようございます。けいこさん、お忙しい中、お返事ありがとうございました。
けいこさんのおっしゃる、適切な支援の意味がよくわかりました。

>保護者の方にとっては、この文が、適切な支援を受けないと、子どもが犯罪を犯すかもしれないっていうふうに、
迫ってくるように聞こえるのではないでしょうか。


私自身は、あの文で不安になるとかはぜんぜんないです。自分の子供を見ていますので、犯罪とは一番遠いところにいると確信していますし、ここの他の場面緘黙症の子供達や元場面緘黙症の方達の様子を拝見し、みなさん健気で一生懸命で優しいという事を知っていますので・・・
むしろ、私が心配したのは、場面緘黙症を知らない人たちのことです。

最後の文章って印象に残りますから、
>「場面緘黙症の適切な支援を受けてこなかったために、犯罪を犯した」とい
うことです。

                   ↓
適切な支援を治療ととらえて、「場面緘黙症ってちゃんと治療しないと犯罪を犯したりするんだ」
                   ↓
>日本では「場面緘黙症」の理解や支援が遅れていて
                   ↓
「ということは・・・日本ではちゃんと治療していない人が多いってこと?ってことは・・・犯罪とか起こす人も結構いるのかなあ?」
                   ↓
>発症率は1000人に7人と言われて
ます。ちょっと大きな学校なら1人はいる計算になります。

                   ↓
「すっげ~多いじゃん!危なくね?」

ちょっと極端ですが、こんな風にとらえる人がいるのではと考えてしまったんです。考えすぎですかね?ですから、

>場面緘黙症と関わりが薄い人が読むと、「周りが支援していれば、あそこまでならなかったんだろうなあ。周りがどう関わるかが大切なんだ」と受け取られるようです

この一文を読み、ホッとしました。

あと、バージニアの事件の容疑者についてですが、私もけいこさんや朋花さんや北野さんと同じように感じています。
彼がもし場面緘黙症だったとして、彼の深い孤独感、絶望感を理解し受け止める人や癒す物も彼にはなかったのでしょう。
それが長期にわたり、次第に北野さんがおっしゃるように精神状態が普通でなくなったように思います。また、その状態をうまく治療できずに
彼は自分自身をも見失ってしまったように感じます。
全くの推測で本当のところはわかりませんが、たくさんの命が奪われてしまったことに悲しく、また憤りを激しく感じる事件です。


題名: けいこさま
投稿日時: 2007-05-03 16:43:05
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初めてメールします。
私の息子22歳ですが、年長ぐらいの時だったか
大人としゃべらなくなりました。
場面緘黙とはぴったりのことばで、なぜか私のいる場面では
話さないのです。今でも。家でも、父親、兄
とも私とも、声を出せない状態です。内緒話のように話ます。
いったいこれって、何なんでしょう?
普通の場合は、外では話さないのに、高校2年ぐらいから、やっと
先生や友達としゃべるようになりました。
不登校にもなったものですから、通信制に通いました

専門学校にも行き、今ではそとでは、普通にやっているようなので、
あまり心配はしていないのですが、これって、やはり
私に原因があるんでしょうね?

教育センターにもいきました。スクールカウンセラーにも
会いました。でも場面緘黙症なんて言葉は一度もでませんでした。
何も対処らしきことは、ありませんでした。
それでもし、犯罪なんか犯して、対処が悪かったと言われてもねー

カウンセラーであるけいこさんに伺いたいのは、
外で普通にやっているのならこのまま放っておいてもよいので
しょうか?


題名: シッポナさんへ
投稿日時: 2007-05-04 09:50:54
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 209
シッポナさんの書き込みを、勝手に保護者の不安に結びつけてしまっていましたが、そういうことではなかったのですね。シッポナさんが丁寧に書いてくださったので、よく分かりました。ごめんなさいね。
この記事は、誤解されないようにと書いた記事ですが、その記事が誤解される危険性もあるなあ、と書く前にも考えました。でも、一般の方に場面緘黙症に関心をもっていただく機会になるかも・・・と思って思い切って書きました。


題名: akkoさま
投稿日時: 2007-05-04 09:58:05
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 209
akkoさん、はじめまして。Knetのけいこです。

>専門学校にも行き、今ではそとでは、普通にやっているようなので、
あまり心配はしていないのですが、これって、やはり
私に原因があるんでしょうね?


ネグレクトや虐待が場面緘黙症の発症に関わるケースは希にあるようです。
akkoさんは心当たりがあるのでしょうか。でも、この場合でも、親を虐待に駆り立てた物があるはず。
「原因」という言葉は難しいです。

そうでないなら、お母さんが原因で場面緘黙症になったりしないですよ。
15年以上前の研究結果では養育態度が原因とされていて、
それから日本ではずっと誤解が広まってしまっていました。
Knet配付資料にもありますが、
場面緘黙症は抑制的な遺伝的気質がベースにあり、
そこに様々な付加的要因、子どもの発達や環境要因が複雑に絡んで発症する、
というのが最近の考え方です。

>カウンセラーであるけいこさんに伺いたいのは、
外で普通にやっているのならこのまま放っておいてもよいので
しょうか?


家庭は、くつろいだりご飯食べたり休息したりして、
外で活動して使ったエネルギーを補い、
本来持っている力を回復するところと思います。
家族に対して話しても、話さなくても、
家庭で息子さんがゆったり自分の時間をもてているなら、それでいいと思います。

akkoさん、息子さんのすごいところ、素敵なところ、ここがおもしろいと思うところはどこでしょう?
家族にそれが見えている時、
息子さんの持ってる力が、より活性化されると思います。


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