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3 件の記事    1   
題名: 人懐っこい緘黙児
投稿日時: 2008-02-05 11:18:53
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はじめまして。5歳の娘(幼稚園年中)が「場面緘黙」であることに最近気付きました。

現在娘は幼稚園の環境にも慣れ、話せる場面や人が少しずつ広がっている段階です。特定の友達数人とはときどき小さな声(またはささやき声)で話すことができています。またつい先日、先生と教室で二人きりのときに会話することができました。それ以外は非言語によるコミュニケーションが中心です。集団(教室)の中で話すことはできません。

最近娘はいろんな人と積極的に関わろうとします。例えば先生、複数のお友達、お友達のお母さん方に走り寄って抱きつきます(ときには突進して抱きつく、ぶら下がる)。他にもすれ違うときに腰や背中をタッチしたり(挨拶代わり?)、顔や頭に手を伸ばし頬や髪を触ろうとしたり、顔や耳にフーッと息を吹きかけてじゃれたり、またお友達には鼻と鼻やおでことおでこをくっつけようとします。こういうとき娘はニコニコしたり、キャッキャッと声をたてて笑ったり本当に楽しそうです。自分から働きかけることのできる遊びのひとつなのかもしれません。また先生にいたずらをしかけたり、わざと隠れてみたり(自分を見つけて欲しい)、関心をひくための行動が目立ちます。

相手に対する好意や一緒に遊びたいという気持ちが上記のような行動になるのだと思いますが、過剰なスキンシップは相手を不快にさせないかと大変気になります。先生やお母さん方は笑って対応してくださいますが、急接近された子供の中には、後ずさりして逃げ出す子もいます。緘黙児への対応として「言葉を使わないコミュニケーションを認めてあげること」とありますが、このような場合も周囲に理解を求め、この行動を認めてあげることが大切なのでしょうか。人を不快にするような行動は修正した方がいいのではないかと悩みます。また娘のような子供に対し、非言語の方法から、言語コミュニケーションを促す効果的な働きかけはないでしょうか。


題名: ナツメグさんへ
投稿日時: 2008-02-06 12:48:40
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ナツメグさん、はじめまして。かんもくネットのけいこと申します。

>現在娘は幼稚園の環境にも慣れ、話せる場面や人が少しずつ広がっている段階です。・・・

少しずつコミュニケーションできる人や場所が広がってきているのですね! とてもよい感じと思います。

>最近娘はいろんな人と積極的に関わろうとします

SMartセンターのシポンブラム先生によると、通常の道筋では「非言語的応答」→「非言語的働きかけ」→「言語的応答」→「言語的働きかけ」というステップを通るようですよ。

>相手に対する好意や一緒に遊びたいという気持ちが上記のような行動になるのだと思いますが、過剰なスキンシップは相手を不快にさせないかと大変気になります。

子どもって誰でも、周りの状況が読めなかったり、相手が嫌がってるのか、楽しんでいるか、判断が難しいものだと思います。とくに、きゃーきゃー言って、テンションがあがるとそうなりがちですよね。SMIRAの文献では、緘黙児に、騒がしい相互遊び(子ども同士のもあるし、大人が抱っこしたり、ぐるぐる回してあげるのもはいってます)を勧めています。子どもは、その中で「お互いが不快かどうか」「力のいれ具合」も含めてコミュニケーションを学べるのだと思います。

>緘黙児への対応として「言葉を使わないコミュニケーションを認めてあげること」とありますが、このような場合も周囲に理解を求め、この行動を認めてあげることが大切なのでしょうか。人を不快にするような行動は修正した方がいいのではないかと悩みます。

先生やお母さんが、自分が痛かったり、スキンシップの相手に「不快な表情や嫌がる態度」を見つけたら、その場で「痛いよ」「びっくりした」「○ちゃん(相手)が痛いって言ってるよ」「びっくりした~って言ってるよ」などと言ってあげるのがよいのではないでしょうか。

子どもの中には、相手の意図や表情を読む認知的発達がゆっくりな場合があるので、その場で言うことが、子どもの認知発達を助けることになると思います。行動を「やめなさい」といわれても、なぜダメなのか子どもにはわからないので、子どもは混乱してしまいます。シャイな子どもの研究で、シャイな子どもは相手の「顔の表情」を識別するのが苦手という研究があるとどこかで読んだ気がします。(広汎性発達障害の子どもにもこういう傾向があるようです)相手の意図や表情を読む認知を助けてあげて、その上で行動のコントロールも、少しずつ学べるとよいと思います。

>娘のような子供に対し、非言語の方法から、言語コミュニケーションを促す効果的な働きかけはないでしょうか。

幼稚園年中さんですし、たくさんの試みがあるよう思います。(Knet資料8は読まれましたか?まだでしたら、読んで下さいね)
人・・・「特定の友達数人とはときどき小さな声(またはささやき声)で話すことができる」
「先生と教室で二人きりのときに会話することができる」
この状況から発話を広げて行かれたらと思います。

場所・・・幼稚園の外、家庭でお友達と遊ぶ時は声は出ますか?「家庭」から、「近所」や「公園」「お友達の家」「校庭」「教室」と場所をつなげていくといいと思います。

活動・・・「顔や耳にフーッと息を吹きかけてじゃれたり」ということなので、
活動では、フエや打楽器、ハイハイしながらブーブーとかガオーとか「動物の鳴き声のまねっこ遊び」なんかをとりいれるのはどうでしょうか。


題名: けいこさんへ
投稿日時: 2008-02-07 00:17:51
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けいこさん、大変参考になるお話、ありがとうございます。

>SMartセンターのシポンブラム先生によると、通常の道筋では「非言語的応答」→「非言語的働きかけ」→「言語的応答」→「言語的働きかけ」というステップを通るようですよ。

娘はちょうど今、「非言語的働きかけ」から「言語的応答」への移行段階だと思います。
この数ヶ月で急速に「非言語的働きかけ」が活発になり、「言語的応答」も増えました。


>先生やお母さんが、自分が痛かったり、スキンシップの相手に「不快な表情や嫌がる態度」を見つけたら、その場で「痛いよ」「びっくりした」「○ちゃん(相手)が痛いって言ってるよ」「びっくりした~って言ってるよ」などと言ってあげるのがよいのではないでしょうか

>相手の意図や表情を読む認知を助けてあげて、その上で行動のコントロールも、少しずつ学べるとよいと思います。

そうですね。問題と感じる行動に対しては、「(相手が)びっくりするよ」「困ってるよ」「痛いからやめようね」という伝え方をしてみます。
相手の感情に気付かせ、いろんな場面でのコミュニケーションを学ぶことにもつながるんですね。


>幼稚園年中さんですし、たくさんの試みがあるよう思います。(Knet資料8は読まれましたか?まだでしたら、読んで下さいね)

knet資料は活用させていただいてます。
資料8は担任の先生に渡すこともできました。
このような貴重な資料をネット上で入手でき、大変有難かったです。
本当にありがとうございました。
これからも繰り返し資料に目を通し、発話できる人、場所、活動の場面を広げていこうと思います


>フエや打楽器、ハイハイしながらブーブーとかガオーとか「動物の鳴き声のまねっこ遊び」なんかをとりいれるのはどうでしょうか。

笛や打楽器、動物ごっこは大好きなので、是非試してみたいと思います。


先日娘は児童相談センターで、1回目のプレイセラピーを受けました。
センターの方の話では、最初から最後までかなりのハイテンションで室内を遊び回り、終了時は「もっと遊びたい、いやだ」とその方の足にしがみついて抵抗したようです。
感情の振り幅が激しかったり、オンとオフが両極端なところが少し成長しきれてないという印象だとおっしゃってました。
コミュニケーションにおいて、相手の感情に気付くことや力の入れ加減を知ることも今後の課題です。
最近娘の対応で悩むことが多く、気分が沈みがちでしたが、明日からより前向きな気持ちで娘を見守ることができそうです。
ありがとうございました。


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