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題名: 先生の対応
投稿日時: 2007-01-11 09:40:55
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みなさん、明けましておめでとうございます。昨年この掲示板に参加し始め、みなさんと悩みを分かち合うことができるようになったことが、私の大きな支えとなりました。富重さんをはじめ、みなさんにとても感謝しています。今年もどうぞよろしくお願いします。

さて、昨年11月のことで、話題が古くなってしまいましたが、息子が初めて書いたお話『イカ大王の物語』を、放課後別々に3人の先生に見ていただいた際の、先生の対応と息子の反応について報告させていただきます。

息子のクラスは担任がジョブシェアをしているため、E先生とT先生の2人がいます。更に、10月から12月まで、教育実習生のB先生が加わりました。ちなみに、授業中はどの先生とも必要があれば囁き/小声で話すことができます。

<B先生>
この日は、たまたま担任が会議でいなかったので、教室にいた彼女に見てもらおうと思いつきました。息子がノートを差し出すと、床にペタンと座り込んで、息子の書いた文章を一行一行声を出して読み始めました。「単語と単語の間のスペースがちゃんと取れてるね」など、基本的な事から内容についてまで、かなり上手に誉めてくれて、息子はにんまり。それから文章の内容に関する質問(オープン形式)を複数されたのですが、息子は私の前で彼女に向かって、小さな声で短く答えることができました。これまで放課後に担任達と小声で話せたことはなかったので、ちょっとびっくり。その後、息子は私を教室の別の場所に連れて行き、わざとB先生に聞こえるような声で話を始めました。不安がなくなり気が大きくなって、自分が話せるということを自慢したかったのでしょう。ママさん学生のB先生に対しては、担任達よりも緊張度が低いんだなあと判りました。

<E先生>
息子の緊張度が一番高いのがこの先生。私からお願いするまで、症状が悪化するのを恐れて、あまり自分から息子にアプローチしていませんでした。
偶然ですが、小さなテーブルに向かい合う形で座ることになりました。まず先生は息子の書いたものをぱぱっと読んで、「良く書けてるね」などと誉めてから、文章ではなくイラストを指して質問を開始(オープン形式)。息子は一端躊躇してから、横に座っていた私に耳打ちして間接的に答えました。先生の質問が的を得ていなくて(イカが月に向かってジェット噴射している絵を見て、ロケットと勘違いしてました。話を読めばイカだと解るハズですが、まあ無理はありません)、ちょっと不満げな顔。先生は、「これに書き直して、本みたいにするともっといいよ」といって、手作りノートをくれたのですが、息子はあまり乗り気ではありませんでした…。

<T先生>
人に有無を言わせないところがあるT先生は、緘黙をあまり意識せず色々やらせるタイプ。
この先生は息子を自分の隣のイスに座らせて、息子が差し出したノートを読み始めました。まず文章の量を見て、「たくさん書けたね(こんなにたくさん書いたのは本当に初めてでした)。頑張ったね」と誉めてから、割と丁寧に読んで、所々でコメントをくれました。息子は結構うれしそう。それから、話の内容についての質問を始めたのですが、ちょっと固まっている息子を見て、「ほら、耳打ちして」と自分の頭を息子のほうに傾げると(ちょっと強引)、息子はすぐに彼女の耳元で囁き始めました。

それぞれ3人の先生の対応に対して、息子の緊張度はE先生 → T先生 → B先生の順に低く、それぞれ違う段階の反応をしています。同じ教室で、同じ事をしているのに、相手が違うと反応もかなり違うんだと思い知らされました。また、先生のちょっとしたテクニック(座る場所や目線の高さ)や接し方で、子どもから引き出せるものが随分変ってくるようです。担任の先生次第で、緘黙が軽くなったり、重くなったりすることは、大いにあり得ると思います。やはり、子どもは先生が自分に興味を持ってくれるのが嬉しいので、先生がどのくらい子どもの心に近づけるかが鍵となるような気がします。


題名: 学校外での取り組み
投稿日時: 2007-03-20 09:37:03
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 107
みなさん、こんにちは。

息子の状態がかなり良くなったせいか、学校側のサポートが昨年9月の新学年(息子は6歳で、イギリスでは小学校2年生です)に入ってからガクンと減りました。新しい環境の中で息子の症状が少し後退してしまい、ものすごくフラストレーションが溜まる毎日。何か学校外でもできることはないかな、と下記の2つの練習を始めました。まだまだ先は長いのですが、学校外でも少しずつできることが増えてきています。

1) 買い物をする際に、自分でお金を払って「ありがとう」をいう練習
不安要因が少ないところから始めるのが重要なので、何故か息子の緘黙バリアが外れる大型スーパーマーケットからスタートしました。店内では大声でおしゃべりしたり、自由に動き回ったりしているのですが、まだ話せない知り合いに出会うと即座に緘黙モードに突入します。不思議です。昨年秋に新担任が陰から見ていたことがあり、後から「普通の子みたいだった」とコメントされました。ということは、学校ではまだまだ固まっている、ということですね…。
チャートを作って、成功したらシールを貼るという方法もいいと思うのですが、私の場合は好きなお菓子・好きな雑誌などをひとつだけ選んで買わせ、それが直接ご褒美という形にしています。不安要因が少ない①から始めて、この2月に④に挑戦したら、割とすんなりできました。その時の条件や息子の調子にもよると思うので、成功したらサラっと誉め、不成功に終わった場合も、自信を失わないようにサラっと流すようにしています。

①大型スーパーマーケット(知らない第三者がレジにいることと、私が常に隣にいるので安心度が高いようです)
最初は私に向かってすごく小さい声で「ありがとう」と言っていましたが、徐々にレジの人に向かって聞こえる声で言えるようになりました。レジに複数人がいたりする場合は、「僕、人がいっぱいいるから言えない」などと並んでいる時に言うので、状況を見て息子と交渉しています。

②土曜日の音楽教室(息子の学校で行われています)の模擬店(知りあいではない父兄が売り子さん担当。ガヤガヤしたフレンドリーな雰囲気)
初挑戦の時はやはり私に向かって言いましたが、割とすぐに慣れました。今は少しずつ息子との距離を離すようにしています。昨年末の学校のクリスマスバザーでも同様に買い物ができました。

③常連ではない小さなショップ
段々買い物にも慣れてきたせいか、今年に入って自分から「僕ありがとうを言うから○○買ってもいい?」と訊くようになりました。周りに人がいなければ、レジまで一緒にいかなくても(といっても2mくらいしか離れてませんが)自分で買えることもあります。最近、私が隣にいる時に2回ほどレジの人に何か訊かれて、自然に答えることができてビックリ。

④顔見知りの近所のショップ
これはちょっと不安が強いので、今流行りのトレードカードをダシに挑戦しました。2回成功。オーナー夫妻が結構ぶっきらぼうで、あまり子どもに声をかけないのが効をなしているようです。 

次の課題は、「これを下さい」と言えるようになることですが、息子の様子を見ながらボチボチやっていこうかと思っています。

2) 苦手な電話で話をする練習
息子は何故か電話が大の苦手。昨年春帰国した日本人の親友が電話をくれた時、電話口で「やだ~」と大声で言って逃げてしまい、とても気まずかった経験が…。これでは将来困るので、少しずつ電話での会話にもチャレンジしていくことにしました。①から初めて、徐々に人や場面を増やしていく予定です。計画していなかったのですが、電話での会話練習はご褒美はなしで、ただ誉めてあげるだけになっています。

①主人との会話
帰宅前に主人が電話をくれるので、その際に一言話をさせるようにしました。最初は、「Yes、Noとバイバイ」でスタート、徐々に息子の興味のある話題で少しずつ会話ができるようになりました。

②大好きなグラニーとの会話
私達が義母と電話する際は、息子にも「グラニーと話したい?」と、声をかけるようにしました。クリスマス前に、「グラニーが、クリスマスプレゼント何が欲しいかなって訊いてたよ。電話してみようか?」と持ちかけてみました。その時、すごく欲しいものがあったので、すんなりその気になり、割と普通に話せました。グラニーが「○○から初めて電話をもらった!」と感激してくれました。

③電話を取る練習
先日、息子を家に残して郵便局へ行った際、「マミー、早く帰ってこれる?郵便局から電話して」と自分からリクエスト!操作の仕方を教えて外出し、ドキドキしながら電話をかけると、ちゃんと「Hello」と答えました。6歳にして、初めて自分で電話を受けることができ、母、ちょっと感激。以来、3回ほど同じ方法で練習しました。

苦手なことでも、少しずつ慣らしていけばできるようになるようです。もう少し自信がついてきたら、今度は友達に電話をかける練習をしてみようかと思っています。


題名: イメージトレーニング
投稿日時: 2007-05-22 01:35:54
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登録日時:2013-10-18 04:45:31
投稿記事数: 107
みなさん、こんにちは。
先学期末までに(3月末)息子は学校での状態が随分良くなってきて、今学期の特別支援教育のIEP(個別教育プラン)における課題は、「出席の返事をする」に決まりました。
でも、朝一番は息子が最も緊張する時間帯だし、3学期の前に2週間のイースターホリデーが入ったためか、現在担任に対して無口になってしまっています。

先日、SMIRA代表のアリスさんと話す機会があったので、どうしたらいいか相談してみたところ、「誰もいない教室で出席の返事をしているところをビデオに撮って、家で何度も見てみるといい」とのアドバイス。
友達と一緒だとなおいいというので、さっそく学校の許可を取って、今日の放課後ビデオを持って教室に行ってきました。

たまたま、友達2人を家に招いていたので、子ども3人を連れて教室へ。
でも、息子はビデオに映ることを恥ずかしがって、私の後ろに隠れてしまいます。
そこで、急遽息子がカメラマンとなり、友達が先生、私ともうひとりの友達が生徒という設定で、出席の返事の練習をビデオに収めました。
途中で担任とアシスタントが入ってきて、アシスタントの様子も息子が撮影。担任は「私は映りたくないわ」と言って、入ってもらえませんでした。

これではイメージトレーニングにならないかもしれませんが、このビデオ友達が帰ったら息子と観てみます。
そして、また日を改めて、今度は息子と2人でトライしようと思います。
効果があるかどうか...。

ちなみに、教室でまだしゃべれない緘黙児にもこの方法が効果的かも、ということです。
皆さんも機会があったら是非試してみてください。


題名:
投稿日時: 2007-05-26 07:13:59
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みくさん、貴重な情報ありがとうございます!
早速うちもやってみました!
学校の許可をとって、放課後の教室にいつものK君と一緒に過ごしました。
でも、、、、ビデオカメラの事は何も告げずに私がこっそりまわしました。
隠していたわけではないんですが、教壇に固定して置いていたので最初の30分ぐらいは気付かなかったです。
でも最初からカメラを意識していたら緊張しただろうし、調度盛り上がっている頃に2人ともカメラの存在に気付いたので、その途端カメラ目線でふざけて踊り出したりしました。

息子は2年生になり一度も教室で声が出ていなかったのですが、私が教室にはいるなり、友達のK君がたくさん今日の出来事を私に話し出して、息子も我慢が出来ずに、5分後には話し出しました。
最初算数ドリルを脱線しながらも少しだけして、そして国語の本読みもしました。

家に帰って早速私とK君と息子でビデオを見ました。
1時間近くもあるビデオ。K君は時々飽きて本を読みながら見ていましたが、
息子はず~っと見ていました。
ビデオを見ながら「ほら、ぼく教室でしゃべっているよ。」「本も読んでいるよね。」
「声も大きいよね。」と私に何度も何度も話しかけました。
それは、まるで自分に言い聞かせているようにも聞こえました。

また、来週放課後の教室でビデオを持っていろいろしたいと思っています。
お返事の練習も流れ的に出来そうだったらトライしてみようと思っています。
1カ月後の家庭訪問の時に先生と一緒にこのビデオを見れたらいいな、と思っていますが、そんなことを今の息子に言うときっと引いてしまうので、徐々に先生にも見せたいな、という気持ちに持って行きたいと考えています。

以上の書き込みを木曜日に書いて保存してました。放課後の教室は水曜日です。
金曜日に「国語の本読み(みんなで)できた」と息子が言いました。
「だって、この間出来たから出来るもん。」と。
自分なりに一生懸命自分に言い聞かせて頑張ったのかもしれません。


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