緘黙あるある

概説

場面緘黙症のことで、多くの人が経験していると思われることを挙げること。 「あるあるネタ」の緘黙版と思われます。 障害や病気のあるあるネタは、緘黙に限らずあります。

2011年には既に Twitter で「緘黙あるある」の投稿が複数行なわれていたことが確認できます。 その後、投稿は一旦落ち着きましたが、2015年から再び増え、2016年からは一気に広がりました。

投稿は当事者や経験者によるものがほとんどで、保護者によるものは少ないです。 また、Twitter 以外でも、緘黙あるあるの話題は見られます。

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緘黙あるあるの具体例

緘黙あるあるは Twitter 上の投稿が特に盛んです(LINE など SNS はよく知りません)。 「ハッシュタグ」という Twitter の機能との組み合わせにより、関連する投稿が容易に検索できるようになっています。 「緘黙あるある」のハッシュタグがついた Twitter 投稿は、次の通りです。 緘黙あるあるの具体例を見ることができます。

↓ Twitter へのリンクですが、Twitter に登録されていない方でもご覧になれます。
◇ ハッシュタグ #緘黙あるある

有名ブログや本にも

緘黙あるあるは、様々な場で見ることがあります。 2015年には「ロテ職人」さんという方の有名なブロガーに、 『なっちゃんの声』 『どうして声が出ないの?』 でもお馴染みの、はやしみこさんの6コマ漫画 「緘黙(かんもく)あるある」が掲載されました。

◇ 緘黙(かんもく)あるある #ロテ職人の臨床心理学的Blog10周年 | ロテ職人の臨床心理学的Blog

また、同年に出版されたらせんゆむさんのコミックエッセイ 『私はかんもくガール』 にも、「かんもくあるある」が登場します(60ページ)。 緘黙あるあるが印刷物に登場した、私が知る限りでは最初の例です。

緘黙あるあるは、当事者研究に近いという指摘

緘黙あるあるについては、かんもくの声さんが、これは当事者研究に近いのではという指摘をしています。 鋭い指摘です。

◇ かんもくの声 -【#緘黙あるある は当事者研究だ。あるいは、】

緘黙あるあると私

私もこれは興味深いとは思うのですが、実を言うと、緘黙あるあるの投稿に加わったことはありません。 その理由の一つは、あのように多くの人で共感し合ったり、同じだと確認し合ったり、つながったりするのは不得意だからです。

緘黙を経験する人は女性が多いですが、女性は共感好きで社交性が高い傾向があるというイメージを私は勝手に持っています。 一方、私は緘黙の経験者(ただし未診断)としては少数派の男性です。 緘黙あるあるの流行は女性優位の緘黙当事者文化から生まれたものゆえ私には合わないのだろうかと考えることもあるのですが、 確信はありません。 単なる偏見かもしれません。

ですが、緘黙あるあるの流行を見ると、 私のように「緘黙あるあるが苦手」というのは、緘黙あるあるではないような気がします。