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みく
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題名:
充実した中学生活となって、本当によかった!
投稿日時: 2007-03-15 22:32:20
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登録日時: 投稿記事数:
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みちさん、お久しぶりです。 息子さんの中学生活も、残すところあと僅かですね。
みちさんのこのトピック、いつも参考にさせてもらっています。 息子さんの頑張りもですが、みちさんの素早く的確な対応には脱帽です。普通は「明日でもいいか」とか、「また先生にお願いするの嫌だな」と思ってしまいがちなところを、その場で息子さんを説得し、すぐ職員室にいる先生に電話をかける行動の早さ、そして勇気。その結果として、息子さんは短期間でものすごい進歩を遂げてますよね。
常に、小さなステップでチャレンジし続けることが大切、と解っていながらも、先生の顔色とかをうかがってしまい、なかなか言い出せなかったり、行動に移せなかったりする私...。みちさんの判断力と行動力を見習わないといけないな、といつも反省しているのです。
中学の授業が最後の日に、担任の先生とスラスラと話せたこと。 それだけではなく、担任の先生と母親が、その成果を喜ぶところを目撃し、そのことについて母親と話し合えた、という事実もものすごく大きいと思います。本当によかったですね!読んでいて、つい涙ぐんでしまいました。
後に続く緘黙児達にとって、本当に励みになります!いつも細かく報告してくださって、ありがとう。 緘黙の専門書を読んでも、個人個人の体験とか具体的な対策、子どもがどんな反応をしたかなどはあまり書かれていないので、ものすごく参考になります。この掲示板から学べることが、本当にいっぱいあると思います。
>「高校の職員室には馴染んでいるから簡単なんだよ。中学の先生には難しいの!!」 3年間通っていた中学校の職員室よりも、数回行っただけの高校の職員室の方が馴染んでいるというのは、緘黙児ならではの感性かもしれませんね。つきつめると、自意識の問題なのかな...。
もう卒業式は終えられたのでしょうか?きっと感慨無量だったと思います。 春休みは、自分達へのご褒美として、ゆったり過ごされてくださいね。
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みち
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題名:
けいこさん、みくさん、ありがとうございます。
投稿日時: 2007-03-16 23:57:14
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登録日時: 投稿記事数:
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今日は、卒業式でした。1回くらいしか練習していないため息子は少し不安だったようですが、無難に一連の動きをこなしていました。卒業証書授与式はあっさりしたもので、感激する暇もなく終わり、「小学校と違ってたいしたことないのね・・・」 と思っていたら、その後が大変でした。
教室での、担任の先生とのお別れ会でもらい泣きし、謝恩会で学年主任の先生から 「お母さんも頑張ったね。高校に行っても大丈夫だから。」 と肩に手を置かれたときには、不覚にも号泣してしまいました。
英語の先生には、謝恩会で 「3年生になって、先生に英語を担当していただかなかったら、最後まで授業中の発声はできなかったと思います。」 とお礼を言ってきました。 教頭先生にお礼を言いに行ったときは 「個室で面接練習をして、初めて声が出たときは嬉しかったなあ~。○君にまたぜひ一緒にラーメンを食べようって伝えてください。」 と言っていただきました。
担任の先生は 「いつもお母さんにいろいろ教えていただいて、助かりました。私には何もできませんでしたけど、○君、たくましくなりましたよね~。実は、この前○君が職員室に一人で入ってきて話をしてくれたとき、周りの先生たちが見ないふりをしながらも 『お!?』 って驚いていたんですよ。」 とおっしゃっていました。
私は飲み会が苦手なので (アルコールが苦手なのではなく、大勢の人と雑談するのが苦痛です)、普段は主人に任せ、できるだけ顔を出さないようにしています。でも、主人に 「今回ばかりは、2人で出席して先生たちにお礼を言おう。」 と言われ、「それもそうだな。」 と思って謝恩会にも出席してきました。行って来てよかったです。お世話になった先生たちひとりひとりと言葉を交わすことができ、あったかいお話を聞けて、たくさん感動をもらってきました。これも息子のおかげですね。
みくさん >普通は「明日でもいいか」とか、「また先生にお願いするの嫌だな」と思ってしまいがちなところを、その場で息子さんを説得し、すぐ職員室にいる先生に電話をかける行動の早さ、そして勇気。その結果として、息子さんは短期間でものすごい進歩を遂げてますよね。
はっきり言ってあせっていたかもしれません。「めんどくさいな。明日でもいいかな・・・」 と思うことがあっても、卒業まであと何日と数えると、「いや、やっぱり今日行かなくちゃ!」 と思い直したりしてました。でも、それが結果としてよかったかもしれませんね。しばらくのんびりすると、次の一歩が踏み出しにくくなるようでしたから。波に乗っている時には、休まず一気にプッシュしたほうが成功しやすく、それが息子の自信をどんどん高めていくようでした。
けいこさん >中身がいっぱい詰まった中学生生活でしたよね。
ええ、本当に。
いい先生たちに出会うことができ、また、SMJに出会い、この掲示板で富重さんやけいこさんや皆さんにお会いすることができたおかげです。これまで支えていただき、ありがとうございました。
4月から、勤めに出ることになり、息子も私も新しい生活が始まります。またいろいろあると思いますし、息子のチャレンジは続きますから、頑張っていきたいと思います。4月以降は掲示板の方にはたまにしか来れなくなりますが、これからもよろしくお願いします。
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みち
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題名:
卒業前に、長いつきあいのK君と会話チャレンジ
投稿日時: 2007-03-19 09:10:58
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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卒業式のことを先に書いてしまいましたが、もう少し続きがあります。
◆ 中学3年 3月12日(月)
《先生へのプレゼント作り》
「今まで先生に何もお礼ができなかったので、何かお礼をしたい」 と、息子が先生へのプレゼントの準備を始めました。息子が選んだ曲をCD-Rに編集し、それに手紙を添えて渡す計画でした。
Disc 1 Present for you 「先生が好きそうだと思われる曲達」 Disc 2 さようなら、また会う日まで 「旅立ちにふさわしい(?)歌を集めました」 Disc 3 My Best 「あくまで僕の好みです。ROCK系やPUNK系です。よければ聞いてみてください。」
と、それぞれのCDに書き込み、曲のリストや先生へのメッセージを紙に丁寧に書き出していました。特に 「My Best」 の編集は楽しそうにやっていました。
3年生の9月頃は、自分の好きなことを知られるのを恥ずかしがって、担任の先生との会話練習で 「好きなアーティストは?」 などの質問に対して黙り込んでしまっていました。(1ページ目、10月1日書き込み)
交換日記の中でもその傾向があって、質問されても答えないといったことが多く、やり取りが一方通行になりがちでした。
その後、「交換日記の中で自分のことを正直に伝える練習をして行こう!」 と息子に話し、先生にも質問型のコメントをどんどん書いていただくようお願いしました。日々の積み重ねの中で、息子は自分のことを書くことを楽しめるようになっていきました。2学期の途中から卒業まで、先生の音楽の好みを聞いたり、自分が買ったCDやアーティストの話をしたり・・・と、担任の先生とだけは、交換日記の中で、自分の趣味について大いに語っています。
後半、担任を持たない英語の先生が個室での練習に協力してくださったので、発声に関しては、担任の先生との取り組みの回数は結果的に少なくなりましたが、日記の中で毎日話し合っていたことが息子にとっては大きかったようです。
入試の面接マニュアルの書き込みを見たら、「中学校生活で頑張ってきたことは何ですか?」 という質問に対して、息子は 「生活記録表の提出を頑張りました。3年生になってからは、提出する人がほとんどいませんでしたが、ぼくは毎日提出しました。日記の中で先生とのコミュニケーションを図ることができました。」 と書いていました。
卒業式の日に渡す計画の、先生への手紙には、3年間の感謝の気持ちをたっぷり詰め込んでいました。「先生と今までしてきたこと、学んできたことを無駄にはしたくありません。高校に行っても先生を忘れません。僕の中では最高の先生ですから。」 と書いていました。
「僕が渡すんだからね。お母さんが勝手に渡しちゃダメだよ!」 と言っていましたが、周囲に人がいたら渡せないし、いつ、どうやって渡すかを考えると大変そうでした。
◆ 3月15日(木)
《K君との会話チャレンジ》 K君宅で
私は知らなかったのですが、卒業式前に携帯電話を買ってもらいお互いにメアド交換をするのが、2~3年前から中学生の間で儀式のようになっているのだそうです。公立高校入試が終わったとたん、周囲の友達がさかんにメアド交換をしているのを見ていた息子が、「僕も!」 と言い出しました。
我が家では、高校生活が軌道に乗ったら買うことになっていましたが、卒業前にできるだけたくさんの友達からメールアドレスを教えてもらうことを条件に、購入することになりました。卒業式を翌日に控えたこの日、なんとかぎりぎりでケイタイを買うことができました。
特に、中1のときからさんざんお世話になっていたのに、この頃ちょっと疎遠にしていたK君とは、「直接自宅に行って話をし、メアド交換をする」 というのを約束させていました。K君には、息子が小学4年で転校してきて以来何かと助けてもらってきましたが、息子は1度も話ができていませんでしたし、一人で自宅を訪ねたこともありませんでした。
「今は親しくしていないけど、1年のとき保健室前で遊んでもらったり、お世話になったの覚えているでしょ?もう卒業だから、話してみようよ。K君きっと喜ぶよ。」 と話すとやる気になりました。「話す練習のために行くのだ」 ということを前もって伝えておいて欲しいと言うので、私がK君宅に電話し、お母さんと話しました。
「うちの子がK君に用事があるというので、今からちょっと玄関先にお邪魔していいですか?話す練習ということで、もしすぐに言葉が出なかったら、ちょっと我慢して待ってもらえるよう、K君に伝えてください。一言話せたらそれでOKということでよろしくお願いします。」 と話しました。また、「複数になると緊張するので、K君と2人になれるようにしてほしい」 ということも伝えました。
K君の家に向かうときはだいぶ緊張していました。でも、無事にチャレンジを終えた息子は、「できた!できたよ!思っていたほどじゃなかった。そんなに緊張しなかった。」 と言っていました。 「そうなんだよ。他のみんなと話すのも同じだよ。大変だと思い込んでるだけで、思い切ってやってみればたいしたことないんだよ。」 と話しました。
息子が行くと、K君は 「○、どうした?」 としゃがみこんで話を聞いてくれたそうです。 「ケイタイ今日買ったんで・・・これぼくのメアド。」 と言って、アドレスの書いてあるメモを渡したら、「じゃ、登録してあとでメール送るから。」 と言ってくれたそうです。家に帰ると、さっそくK君から 「これで、今日からメル友だね。」 とメールが届き、息子は大喜びしていました。
「M君にも、パソコンでメールするより、学校で声をかけてメアドを教えたら? 質問に答えるよりも、自分から話しかけることの方がずっと大変なんだよ。これから、高校でそれができることがすごく大事になってくるよ。」 と話すと 息子は 「M君、絶対驚くからいやだ!」 と言いました。 「M君とは今まで何回も練習してきて、○が話せること知ってるから大丈夫。驚いたりしないよ。」 と話すと、 息子は 「できそうなときやってみる。」 と私に約束し、翌日のために自分のメールアドレスを書いたメモを何枚も作っていました。
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みち
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題名:
卒業式
投稿日時: 2007-03-19 23:57:20
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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◆ 3月16日(金)
《メアド交換》
結局、子供たちが大勢いる中で、M君に声をかけることはできませんでした。まず肩をとんとんとたたき、自分のメアドのメモを渡し、そのあと無言で両手を差し出して 「ぼくにもちょうだい」 ということをジェスチャーで伝えるというやり方だったようです。卒業式の前後に、同じやり方でたくさんの友達とメアド交換が出来たようでした。
「M君と話すのは人がいっぱいで無理だった。」 と息子は言っていました。 「でも、たくさんメアド交換できたのなら、よかったね。」 と話しました。
《合唱》
卒業証書授与式のあとの学年合唱では、「今までで一番大きな口を開けて歌ったんだよ。」 と息子は言っていました。卓球部のS君から、「ちゃんと歌ってたな。見てたぞ!」 と声をかけられたそうです。
これまでの合唱でも声は出していたのですが、口の開け方が小さかったため、見た目には歌っているのがわからなかったらしいのですが、今回は意識的に口をしっかり開けて歌ったのだそうです。「卒業」 ということで、だいぶ気持ちが入っていたのでしょう。
《担任の先生へプレゼントを手渡す》
先生とのお別れの会が終了し、教室でみんなが先生との別れを惜しんでいるとき、私は先生に声をかけました。 「息子が先生に渡したいものがあるそうなんですが、周りに人がいると渡せないので、職員室にもどる時間を教えてください。」
10分後に行ってみると、先生が職員室前の廊下でさりげなく待っていてくださいました。「よし、言って来い!」 と息子を送り出し、私は離れたところで待っていました。
息子は 「今までありがとうございました。」 と言いながら、先生にプレゼントを渡しました。 先生 : 「私のために準備してくれたの?ありがとう~!」 「高校の部活決めた?」 息子 : 「まだ、決めていません。」
など、少し話しをすることができたそうです。
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けいこ
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題名:
復習タイム
投稿日時: 2007-04-14 12:07:13
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登録日時: 投稿記事数:
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膨大なみちさん書き込みを何とかまとめたいのでけど、 なかなかすすまず、すみません。 これは親が実践した認知行動療法の実践例といえるのでは?思います。
そのまま、どんな子どもにも有効というわけではないし、 表面のhow toよりも、ここまでの関係にどう持ってくるのが難しいと思うのですが、 ヒントになることは多いよう思います。 下記に似たようなことは、SMIRAのDVDにもちょこっと入っていたよう思います。
No.12復習タイム 「どう答えたらいいか迷ったときの答え方」パターンを身につける
会話場面で黙り込んでしまうと、相手の人は、待ちきれずに別のことを話し出してしまう。 そこでいくつかパターンをカードに書いて、 練習していくソーシャル・スキル・トレーニングです。 知ってるだけでもいいけど、カードがあると、覚えられるし、 言えないときカードを指すのもいいかもしれません。 (みちさんSC案に手を加えました)
【答えられない時】 ・ちょっと、わかりません。 ・どう答えればいいか迷います。 ・ちょっと言いたくないです
【答えたいけどすぐには答えられない時】 ・そうですね~ ・もう少し時間をください。 ・また今度、話したいです 。
言い方編 【正確にはわからない時】 ・大体~くらいです ・~かなと思います ・多分~だと思います
【その他】 ・どちらでもないです ・どちらかといえば~です
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しずく
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題名:
参考になります!
投稿日時: 2007-04-20 09:21:53
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登録日時: 投稿記事数:
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みちさん、はじめまして。中学1年生の娘が場面緘黙症の母です。
トピックをすべて読ませていただきました。みちさんの行動には頭の下がる思いです。私は2年前に娘が場面緘黙症だと知りました。それまでは非常に内弁慶・・・位にしか考えていなかったのですがネットで調べていくうちに答えが出てきました。そうだったのか!という思いとこんなに同じ思いを抱えている親御さんがいる!という感想でした。
みちさんの息子さんはみちさんのことを本当に信頼しているようですね。何でもみちさんに学校のこと、されるといやなことや嬉しかったこと、すべて報告するのですから。親子の絆ですよ!
私もみちさんを見習って少しずつステップアップしていきたいです。
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みち
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題名:
ご無沙汰してます
投稿日時: 2007-04-28 23:21:58
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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遅くなりましたが、けいこさん、ありがとうございます。
>これは親が実践した認知行動療法の実践例といえるのでは?思います。
去年の夏にSMJの資料が出て、認知行動療法が治療に有効と知りましたが、同時に、日本には専門家がほとんどいないこともわかってがっかりしました。でも、富重さんやけいこさんにアドバイスをいただき、専門家でなくても真似ごとはできると思いました。教えていただいた本も役立ちました。
高校進学をきっかけに、大きくステップアップし頑張っている息子を見て、中学校での取り組みは決して無駄ではなかったという思いを強くしているところです。
しずくさん、はじめまして。 参考になると言っていただいてうれしいです!
>みちさんの息子さんはみちさんのことを本当に信頼しているようですね。何でもみちさんに学校のこと、されるといやなことや嬉しかったこと、すべて報告するのですから。親子の絆ですよ!
ありがとうございます。いいように考えればそうなのですが、年齢相応の発達をしている子であれば、親にいちいち報告はしないものだと思います。うちの子の場合は母親に依存し過ぎていて、しゃべらずにはいられないところがあります。そのことは場面緘黙克服への取り組みには役立ちましたが、今後少しずつ 「そんなことはお母さんに相談することじゃなくて、自分で考えて決めることだよ」 といったことも教えていかなければならないと思っています。
今、息子は、「場面緘黙状態」 をなんとか抜け出し、「自立」 ということを目標に頑張っているところです。
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みち
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題名:
中学校卒業後のこと ―春休み―
投稿日時: 2007-05-20 15:56:36
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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◆ 3月17日(土)
《高校の担任(予定)の先生と会話チャレンジ 2回目》
この日、午後から、高校の担任になる予定の先生(男性)に息子と会っていただくことをお願いしていました。前回(2月24日)、高校の職員室にお邪魔してからだいぶ経っていたため、息子はかなり緊張しているようでした。私がずっと同席することを期待しているようでしたが、私がいると、話すことに関して私に頼ってしまうので、「文芸部の先生もいるから大丈夫だよ。」 と、なんとか説得し、私は席をはずすことにしました。
30分ほどして職員室にもどってみると、息子は缶ジュースをごちそうになりながら、担任予定の先生と向かい合う形でいすにすわっていました。そこに私や教頭先生や文芸部の先生も加わって、和やかな雰囲気で数分間過ごしました。教頭先生からは 「失敗してもいい。私の人生なんてずーっと失敗続き。それでもこれくらいにはなれる。失敗することを恐れずなんでもやってみよう!」 というお話があり、息子はにこにこしながら聞いていました。
「正式な内示は出ていないけど、99パーセント、担任は決まりですから。」 と教頭先生が小さい声で教えてくれました。一般的には、内示が出る前に保護者に教えるようなことはないらしいのですが、そこは私立高校。息子の中学校での詳しい経過を教頭先生に読んでいただいてから、そういう建て前上のことよりも、息子の高校生活のすべり出しをいかに成功させるかということにポイントを置いて、教頭先生の裁量で融通を利かせてくださいました。
面談を終えて帰り道、息子はすごくうれしそうにしてました。「あの先生、僕と合う!パンクロック好きなんだって!バンド組んでたこともあったんだって!文芸部の先生より話しやすいよ。この前会ったときより話しやすかった。僕、すごく気に入った!」 と興奮して話していました。「趣味が同じ先生が担任になるなんてラッキーだね。人は第一印象だけではわからないものだよ。」 と話し合いました。
担任の先生から、「何か趣味はある?」 と聞かれて 「はい」 と答えると 「どんな趣味?」―――「音楽です」 「へ~どんな音楽?」―――「パンクロックです。」 「へ~~自分も好きなんだけど、好きなアーティストは?」・・・と話がはずんで、楽しく会話できたということです。思い出せないくらいたくさん話をしたとのことでした。
「先生はバンドでドラムやってたんだって。僕もまたギターがんばってみるよ」 と息子は大いに刺激を受けたようです。
《中学校で話せなかったことについて話題にしてみる》
担任の先生と趣味について語り合えたことで気をよくしていた息子に、夜少し質問してみました。「中学校のクラスメートと話せない現在の自分をどう説明する?」 と、聞いたら、「中学校での自分は本当の自分ではなくて、作っているから、今まで話していなかった友達と話すと、友達との関係が変わってしまうのが怖い。話すのは恥ずかしい。」 とのこと。 「小学校で転校して話せなくなったのは?」 と聞くと 「みんなの視線が怖かった」 のだそうです。
息子は少し不機嫌になりながらも答えてくれました。自分の状態をきちんと言葉で説明できるようになったことに、成長を感じました。
◆ 3月26日(月)
《高校の1日登校》
保護者同伴の高校の説明会(一日登校)でした。クラス発表があって、各教室で出欠確認が行われました。まだ、クラス担任の発表はされていなくて、担当の先生は私の知らない先生でした。私もその場にいたのですが、息子の前に呼ばれた子の返事が聞こえず、先生に注意されていました。 「担任以外の先生が出欠確認をするとは予想してなかった・・・まずい・・・最初から注意されたりしたら萎縮してしまう・・・」 とドキドキしながら見守っていたら、息子は注意されませんでした。
私には息子の返事が全然聞こえなかったのですが、先生には聞こえたらしいです。(あとで、その先生がうちの息子のことを知っていて気を使ってくれたのか確認したところ、知らなかったということでした。)息子にも確認したところ、「注意されるわけないじゃん。ぼく返事したもん!」 とのことでした。
あ~危ない・・・危ない・・・注意されなくてよかった・・・とほっとしました。
◆ 3月28日(水)
《高校の保健室で会話チャレンジ 2回目》
「保健室の先生がまたおいでって言ってたよ。1回しか会っていなくて、保健室の先生かわいそうだから、もう1度行く。」 と息子が言うので、また、高校の保健室に夕方お邪魔しました。
息子は次の日から初めての電車での一人旅に出かける予定だったので、保健室の先生にはそのことを話題にしてもらえるよう頼んでおきました。私が席をはずしている間に楽しく会話できたようでした。
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みち
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題名:
友達と普通に話せることを再確認
投稿日時: 2007-05-21 22:28:54
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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◆ 3月29日(木) ~ 31日(土)
《電車に乗って一人旅にチャレンジ》
息子が場面緘黙になる前(小学3年生のとき)の親友から、春休みに入ってからさかんに電話やメールが入るようになっていました。お互いにケイタイを買ってもらったばかりで、ケイタイいじりが楽しくて仕方がない様子でした。特急電車に乗って1時間くらいのところに彼は住んでいます。中学生になって部活動など忙しくなってからは、年賀状のやり取りくらいしかしていなかったのですが、久しぶりに彼から電話がかかってきた時、息子は 「やっぱりO君とは普通に話せる!」 と改めて確認でき、とてもうれしそうでした。
これまでの息子だったら考えられないことでしたが、その友達に誘われてすっかりその気になり、2泊の予定で一人で遊びに行くことになりました。こちらは田舎なので、どこかに出かけるときはマイカーがほとんどで、親子で電車に乗ることもめったにありません。ですから、切符の買い方から何番線で乗るかなど、1から説明をすると、息子は自分がなにもわかっていないことに気づいてかなり不安になってしまったようでした。小学生の時に2回くらい泊まりがけで遊びに行ったことはありましたが、最初から最後までの一人旅は初めての経験でした。
それでも、その友達に会いに行きたい一心で、メモ帳に注意事項を事細かに書き込み、それを何度も復習し、わからないことがあったら周囲の人に聞く覚悟で出かけました。私は、あえてホームまで出て見送ることはしませんでした。
途中で電話がかかってくるかな~と思ったのですが、2日間電話はなく、帰りの電車の到着時間を知らせる電話があっただけでした。
息子が 「楽しかったよ~」 と元気に帰ってきました。転校する前の小学校に行ってみたり、幼稚園時代の友達に会ってみたり、自分が自由にしゃべっていたなつかしい場所で十分に楽しんできたようでした。 そして、一人旅を終えて、新たな自信を身に付けたようでした。
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みち
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題名:
でしゃばり・・・?
投稿日時: 2007-06-03 17:45:08
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登録日時:2013-10-18 04:45:31 投稿記事数: 255
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◆ 4月2日(月)
《新しい教頭先生》
今度新しく特進科の教頭先生になる先生にも、私の作った 「中学校での経過」 を読んでもらったということでした。その新しい教頭先生は以前から個人的に知っている方だったこともあり、ちょっとズキッとくるようなことを言われました。「正直に言わせてもらうと、よくもまあ、そこまで親が出しゃばったもんだ、中学校の先生方にとっては相当いやな親だっただろうな、というのが率直な感想です。」 とのことでした。ま、実際そうなのだから仕方ないですが、親が出しゃばらなくても、当然のように緘黙児が手をかけてもらえるような世の中になってほしいもんだと思いました。
教頭先生はさらに 「でも、わかります。私も親ならそうすると思います。○○君にはあなたしかいないのだから・・・」 とも言ってくださいました。そして、「でも、もう高校生だから、お母さんがいつまでも助けてあげるわけにはいかない。高校では中学校と同じようにはできないと思うが、なんとかドロップアウトしないように我々もできるだけのことをしたい。」 と言ってくださいました。教頭先生が親身になってくれそうだったので、これからの生活に希望がもてました。高校では親が前面に出ないように、少しずつ離れることが実現できればいいな・・・と思いました。
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