特別支援学級

概説

特別な支援が必要な児童生徒を対象に、小学校・中学校・高等学校または中等教育学校内に開設される学級。 特別支援「学校」という学校がありますが、それとは異なります。

場面緘黙症の児童生徒は、学校教育法と文科省の通知により、特別支援学級の対象とされています。 特に、自閉症や情緒障害者(緘黙の児童生徒含む)を対象とした特別支援学級を「自閉症・情緒障害特別支援学級」と呼びます。 2007年度(平成19)年度から学校教育法の一部改正により、特殊学級より改称。

コメント

「自閉症・情緒障害特別支援学級」の名称は2009年に変わったもので、在籍者数などの実態を踏まえてのことだそうです。 それ以前は単に「情緒障害特別支援学級」、さらにそれ以前は「情緒障害特殊学級」でした。

実際のところ、どれだけの緘黙の児童生徒が、通級による指導を受けているのでしょうか。

文部科学省の「特別支援教育資料(平成26年度)」によると、自閉症・情緒障害特別支援学級の数は、 小学校で14,616学級、中学校で6,490学級で、児童生徒数はそれぞれ58,376人、23,248人だそうです。 このうちの一部に、緘黙の児童生徒がいるものと思われます。

少し古い数字ですが、障害別により詳しく調べた実態調査があります。 平成18年度現在、情緒障害特殊学級(当時)を設置している 全国の小学校及び中学校10,761校(小学校7,714校、中学校3,047校)を対象に行なった実態調査です。 実際の発送数は7,940校(小学校5,849校、中学校2,091校)で、 回収率は小学校で58.8%、中学校で56.3%でした。 これによると、緘黙の児童生徒の割合は小学校で1.3%、中学校で2.1%だったそうです。

リンク

◇ 緘黙は特別支援教育の対象。根拠は? (新しいウィンドウで開く

◇ 情緒障害特別支援学級⇒自閉症・情緒障害特別支援学級 (新しいウィンドウで開く

参考にしたもの

◇ 特別支援教育資料(文科省HPへのリンク)

◇ 小・中学校における自閉症・情緒障害等の児童生徒の実態把握と教育的支援に関する研究 -情緒障害特別支援学級の実態調査及び自閉症、情緒障害、LD、ADHD通級指導教室の実態調査から- (PDF。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所へのリンク)