場面緘黙(かんもく)症。選択性緘黙。学校など特定の場面で話せません。


お勧め読み物

場面緘黙症の理解に役立つ読み物で、特にお勧めのものをご紹介します。 私の独断と偏見が混じっているかもしれませんが、ご容赦ください。

ウェブ上で読めるもの

◇ 資料「緘黙児の理解と支援」

「緘黙児の理解と支援」新しいウィンドウで開く

PDFファイル(566KB)。 緘黙に関する支援者団体・信州かんもくサポートネットワークによる資料で、 緘黙の基礎知識から関わり方、支援の方法までが8ページでまとめられています。

なお、PDFを閲覧するにはAcrobat Readerが必要です。 Acrobat Readerはこちら (新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

◇ かんもくネットの資料・情報

場面緘黙症に関する非営利団体・かんもくネットは、場面緘黙症に関する資料・情報を豊富に提供しています(同団体は「場面緘黙」という呼称を用いています)。 かんもくネットのウェブサイトでは、保護者、教師、当事者、当事者の友達など、様々な関係者を対象とした資料・情報が公開されています。

かんもくネットウェブサイト新しいウィンドウで開く

◇ 「話すことがむずかしいあなたへ」

貴重な当事者向け読み物で、スモールステップで話せるようになるための取り組みの仕方をマンガで描いています。 行動理論が背景にあることが窺えます。具体的で分かりやすく、安心して読める作風です。

対象は、「今の自分を変えたい」「人前で話せるようになりたい」と思っている小学校中学年以上の当事者。 「症状が重い人や他の症状をあわせもつ人たちが読む資料として、適切でない場合がありますのでご注意ください」とのことです。

「話すことがむずかしいあなたへ」 (新しいウィンドウで開く

◇ 「緘黙症体験記集」

緘黙に関する非営利の任意団体・かんもくの会は、当事者や保護者などの体験記集を制作、公開しています。

かんもくの会・緘黙症体験記集新しいウィンドウで開く

一般向けに、特にお勧めの本

場面緘黙症の理解や支援に役立つ本は何冊もあるのですが、 これだけあると、どれを買えばよいか迷ってしまいます。 そこで、ここではそれぞれの本の違いを私なりにお話ししたいと思います。 ご参考になれば幸いです。

◇ 『場面緘黙Q&A-幼稚園や学校でおしゃべりできない子どもたち』

場面緘黙Q&A―幼稚園や学校でおしゃべりできない子どもたち 場面緘黙症の理解、対応、実践の3章で構成されています。 内容は包括的で、しかも分かりやすさに特段の配慮がなされています。 イラストが効果的に挿入されており、読みやすい本です。

私の独断と偏見が入るかもしれませんが、一般の方で、最初の1冊に何を読むかを悩んでいらっしゃる方、 またはどれか1冊だけ読みたいという方には、この本をおすすめします。

◇ 『どうして声が出ないの?-マンガでわかる場面緘黙』

どうして声が出ないの?: マンガでわかる場面緘黙 緘黙の親子で読める本です。 全62ページのうち、5-26ページがマンガの部分です。 後半の保護者向けの内容が特にお勧めで、緘黙児を支援するための具体的な方策の数々が、 イラストつきで分かりやすく示されています。 全62ページと分量が少ないですが、要点がコンパクトにまとめられているとも言えます。

ただし、本書は緘黙症状が重い子や、緘黙以外の症状を併せ持つ子が読む資料として、 適切でない場合がありますので、ご注意ください。 あまり緘黙のことで出費を勧めたくはないのですが、この本と『Q&A』と2冊あれば理想的だろうと思います。

お薦めの本

◇ 『なっちゃんの声-学校で話せない子どもたちの理解のために』

なっちゃんの声ー学校で話せない子どもたちの理解のために 絵本です。おそらく主に子どもたちに場面緘黙症を理解してもらう目的で描かれたものだろうと思います。 それだけに分かりやすく、小学校低学年ぐらいの子どもが理解のために読むにはちょうどよさそうな内容です。

巻末には、医学解説もあり。こちらは大人向け。

◇ 『場面緘黙児への支援-学校で話せない子を助けるために』

場面緘黙児への支援―学校で話せない子を助けるために カナダの本を翻訳したもので、行動療法により場面緘黙症児を支援する方法を詳細にまとめた実践的な本です。 対象読者は、場面緘黙症の子の保護者です。 『どうして声が出ないの?』で「スモールステップの取り組み」というものが示されていますが、 それを詳しくしたものと言えます。

この本の方法をそのまま実践するとすれば学校との連携が必要ですが、日本とカナダの学校制度には違いがあることから、 本書は日本の実情には合わないという声を聞くこともあります。 ですが、支援の参考には十分なるだろうと思います。 実際、本書を支援に活用されている方はいらっしゃいます。

◇ 『場面緘黙へのアプローチ-家庭と学校での取り組み』(DVD付き)

場面緘黙へのアプローチ―家庭と学校での取り組み(DVD付) イギリスの本とDVDを翻訳したもので、内容は包括的です。 対象読者は、保護者、教育関係者、心理や医学専門家。

私としては、『Q&A』の方が日本の読者に合わせて分かりやすく書かれていることから、こちらをおすすめしたいのですが、 この本はこの本で、イギリスの進んだ場面緘黙症児支援の情報が含まれており有用です。

本書の大きな特徴は、DVDが付属していることです。 これにより、映像を通して場面緘黙症に関する知識を得ることもできます。

◇ 『場面緘黙児の心理と指導-担任と父母の協力のために』

場面緘黙児の心理と指導―担任と父母の協力のために 日本の学者による本で、内容も主に日本の先行研究を踏まえ、独自の研究成果、見解をまとめたものです。 翻訳書ではなく、日本の実情に合った本という点で魅力的です。 学術書の性格が濃いですが、教育現場に携わる方や保護者が読んでも得るところは多いでしょう。

難点は、この本は80年代末までに書かれた原稿をもとにした内容で、少々古いことです。 ですが、根強い人気があります。

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