本のご紹介 解説

「緘黙の入口と出口」という、場面緘黙症児に箱庭療法を取り入れて治療に成功した事例が 23ページにわたって収録されています。

1978年と、ずいぶんと昔の本ですが、今でも読まれているようです。

みいちゃんのお菓子工房 12歳の店長兼パティシエ誕生 ~子育てのアンラーニング~

場面緘黙症に関する内容が含まれているそうです。NEW!

緘黙の子が声を出すようになった話が載っています(122-129ページ)。

教職員向けの指導参考資料のようです。緘黙の事例(第5章)と、緘黙についての一般的な説明があります(第6章)。

文部科学省ホームページでもPDF形式で読むことができます。

文科省HP該当ページへのリンク

木の一族 (新潮文庫)
木の一族 (新潮文庫)
posted with amazlet at 08.11.18
佐伯 一麦
新潮社

「古河」という私小説らしき話が20ページほどありますが、その主人公の長女が緘黙症という設定です。

主人公が『緘黙への挑戦』の著者・故山本実教授に宛てて書いたとみられる手紙が読みどころです。

山本実教授については、ブログの中で取り上げています。

増補決定版 沈黙の闘い~もの言わぬ双子の少女の物語

場面緘黙症だったという英国の一卵性双生児の実話ですが、緘黙の例だとしたら、極端な例です。 また、緘黙をテーマとした本でもありません。

ただ、この双子については、英国を中心に、少なくとも英語圏ではある程度有名なようです。映画化もしています。

ブログでも取り上げています。

第2章で、場面緘黙症を経験した女性の事例が紹介されているそうです。

情報源(時事ドットコムニュース)

巻末に、緘黙についてのページが2ページあります。

イラストのはやしみこさんは、 『どうして声が出ないの?』 『なっちゃんの声』 など、緘黙の本でもお馴染み。

トオリヌケ キンシ (文春文庫)
加納 朋子
文藝春秋 (2017-06-08)

短編集。 表題作「トオリヌケ キンシ」内の重要な登場人物がかつて緘黙経験者だったという設定です。 緘黙については軽く触れられてある程度です。

選択性緘黙の事例が掲載されているそうです。

虐待を受けた100人による、親への「手紙」を掲載した本です。この100人は一般公募で選ばれました。

その中の一つに、緘黙を経験した36歳女性による「手紙」が掲載されています(145~148ページ)。 「場面かんもく症」という言葉が、しっかり出てきます。 虐待を加えたり、緘黙に無理解だったりした親に対する、ある種の感情が綴られています。

症状を持ったまま社会に出たとのことから、緘黙を成人期に持ち越した方(大人の緘黙)かもしれません。

ブログでも取り上げています。⇒『日本一醜い親への手紙-そんな親なら捨てちゃえば?』

はじめての文学 桐野夏生
桐野 夏生
文藝春秋

短編集。 短編「使ってしまったコインについて」の重要な登場人物がかつて「カンモク症」で、現在も寡黙という設定です。

龍の耳を君に (デフ・ヴォイス) (創元推理文庫)

発達障害を併せ持つ緘黙の少年が登場します。

デフ・ヴォイス』というミステリー小説の続編で、ろう者など、聴こえない人に関することが話の大きな軸です。

2020年に文庫化されました。リンク先は文庫本です。

ブログでも取り上げています。⇒丸山正樹『龍の耳を君に』

水まきジイサンと図書館の王女さま

絵本。 丸山正樹著『龍の耳を君に』に登場した、発達障害を併せ持つ緘黙の少年が再登場するそうです。

手話だからいえること 泣いた青鬼の謎

上のシリーズの2作目です。

ことばの不自由な人をよく知る本

場面緘黙症の本も出版している合同出版の本です。

出版社ウェブサイトで、試し読みすることができます。

君の傷痕が知りたい(スターツ出版文庫)

若者、特に10代ぐらいの女性向けのアンソロジー小説。収録作の一つ春田陽菜『声を描く君へ』は、片耳難聴者の少女と場面緘黙症の少年の話。

そのウェブ版か原作とみられる作品が、小説サイトで公開されています。

社会不安障害―社交恐怖の病理を解く

田島治著
ちくま新書

新書です。緘黙に関する記述があります。

ある方から教えていただきました。

200-206ページに「場面かん黙だった喜美子の卒業」について書かれてあります。保健室に通っていた児童です。

「育てにくい子」と感じたときに読む本

佐々木正美著
主婦の友社

87-91ページが緘黙に関する内容です。 親の相談に、児童精神科医が答える形式になっています。掲示板で情報をいただきました。

Amazon.ne.jp で「緘黙」と検索するとヒットする、数少ない書籍の一つです。ただ、緘黙について言及している箇所は1ページもありません。

教員採用試験に通るためには、緘黙もきちんと抑えたいところです。

エッセイ集です。

242ページの分量がありますが、場面緘黙症に関係する話は「七夕の奇跡」の2ページです。

ブログでも取り上げています。

保育用語辞典
保育用語辞典
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谷田貝 公昭
一藝社

「緘黙」の説明が4分の1ページほどあります。

「緘黙」の説明の参考文献として、『場面緘黙児の心理と指導』のほか、 さくらかよさんの『君の隣に』が挙げられています。

余談ですが、『君の隣に』は、論文にも引用されたことがあります。 中村亜紀子 (2006). 新しい色を作り出すことが好きな場面緘黙女児とのプレイセラピー -枠と色彩の世界から主体性を見出していく過程-, 別府大学臨床心理研究, 2, 24-34.

子どもの精神科
子どもの精神科
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山登 敬之
筑摩書房

「しゃべれない?しゃべらない?―吃音と選択性緘黙」として、緘黙について解説されています。

子どもの「心の病」を知る
岡田 尊司
PHP研究所

94-97ページに「選択性緘黙」の記述。著者の岡田尊司氏は、新書など著書多数。

緘黙の子についての短歌が1つ収められています。

エッセイ集です。

かつて場面緘黙症だった方のエッセイが収められています(224-228ページ)。

Alice Sluckin 氏の "Helping selectively mute children at school" が収録されています(71-75ページ)。

その内容は Google ブック検索で無料で試し読みすることができます。