解説書

本のご紹介 解説

ウェブ上掲示板やメール交換による情報交換をもとに制作された本で、「理解」「対応」「実践」の3章でまとめられています。

場面緘黙について主にQ&A形式で解説されていますが、 保護者や緘黙の経験者による数多くのコラムが挿入されているのも特徴です。

『場面緘黙症Journal』からの引用もありますが、そのことについてはブログで触れています。

学校の先生を対象とした本です。 「場面緘黙改善のゴールは『その人らしさを発揮できるようになること』」との立場から、緘黙への対応について書かれています。

小学校と中学校での対応のあり方のように、特に記述を割いています。

ブログでも取り上げています。

場面緘黙支援の最前線:家族と支援者の連携をめざして
ベニータ・レイ・スミス アリス・スルーキン
学苑社

イギリスの本 Tackling selective mutism: A guide for professionals and parents の邦訳書です。

緘黙について総括的、多角的にまとめた内容です。 専門家や親向けに書かれた本ですが、一般の読者にはやや専門的で難しめかもしれません。 ページ数が多く、中身も濃いです。

ブログでも取り上げています。

場面緘黙児への支援―学校で話せない子を助けるために
アンジェラ E.マクホルム
チャールス E.カニンガム
メラニー K.バニエー
河井 英子 吉原 桂子
田研出版

Helping Your Child With Selective Mutism英語編参照)の邦訳書です。

保護者を対象に、行動療法により緘黙を治すためのノウハウを示した本で、かなり実践的な内容です。

読むだけでは駄目で、この本に書かれてあることを実践しなければ緘黙は克服できません。

先生とできる場面緘黙の子どもの支援
クリストファー・A・カーニー
学苑社

Helping Children With Selective Mutism and Their Parents英語編参照)の邦訳書です。

行動療法により緘黙を治すためのノウハウを示した本ですが、こちらは学校関係者が対象です。

『親子でできる引っ込み思案な子どもの支援』(緘黙以外編参照)の姉妹書のような本です。

ブログで取り上げています。

場面緘黙へのアプローチ―家庭と学校での取り組み
ローズマリー セージ
アリス スルーキン
田研出版

2009年3月31日に発行された新刊です。24分のDVD付。

イギリスの Silent Children - Approaches to Selective Mutism を翻訳したものです。

イギリスの緘黙支援団体 SMIRA の代表、保護者たち、特別支援スペシャリスト、大学の名誉教授ほか、様々な立場の人の執筆から構成されています。

ブログで取り上げています。

絵本、マンガなど

本のご紹介 解説

60ページ超の内容で、前半20ページほどがマンガによる緘黙の解説です(親子向け)。後半は文章とイラストによる解説です(保護者向け)。

『なっちゃんの声』に引き続き、なっちゃん親子が登場します。

ブログでもご紹介しています。

絵本です。緘黙の理解に役立ちそうな内容です。

ブログでもご紹介しています。

経験者の話など

本のご紹介 解説
話せない私研究: 大人になってわかった場面緘黙との付き合い方

『かんもくって何なの!?』の続編です。 大人になって緘黙を知った後、「会話への苦手意識や生きづらさ、自分の特性とどう向き合う事にしたかを綴った」(そでより)本です。

前作を読んでいない方でも、前作を読んでいない方でも支障なく読めそうです。

これも、pixiv というイラストコミュニケーションサービスで好評を得た作品の書籍化です。

ブログでも取り上げています。⇒新刊『話せない私研究』NEW!

場面緘黙症を経験した女性が、緘黙やいわばその後遺症で長い間苦しみながらも、同人漫画活動を通じて人生が救われるまでを描いたコミックエッセイです。

機能不全家族についても描かれています。人によっては、少し刺激が強いかもしれません。

pixiv というイラストコミュニケーションサービスで好評を得た作品の書籍化です。

ブログでも取り上げています。

緘黙やその後の経験を描いた、元祖・コミックエッセイです。

2010年代後半、漫画形式で緘黙経験を語ったり、緘黙への理解を促したりする動きがインターネット上で広がりましたが、 それはこの本の影響ではないかと思います。

この本に描かれている家族も、少し複雑です。

ブログでもご紹介しています。

負けたらあかん!
負けたらあかん!
posted with amazlet at 07.01.10
石川 百合子 石川 麻利
近代文藝社

場面緘黙の少女とその母親の手記です。

詳しくはブログで紹介しています。

ひびきあうこどもたち(1)りかちゃんがわらった
鹿島 和夫
ポプラ社

サイトをご覧の方が、教えてくださいました。

緘黙の子が主人公の、写真ドキュメントだそうです。

ブログで感想を書きました。

君の隣に―緘黙という贈り物
さくら かよ
文芸社

さくらかよさんの勇気ある手記です。

この本は、『保育用語辞典』や、以下の学術論文にも引用されたことがあります。中村亜紀子 (2006). 新しい色を作り出すことが好きな場面緘黙女児とのプレイセラピー-枠と色彩の世界から主体性を見出していく過程-, 別府大学臨床心理研究, 2, 24-34.

花に乗せて
花に乗せて
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at 08.11.18
夏川 由衣
文芸社

場面緘黙症など心の問題を乗り越えた夏川由衣さん。出版社に詩を投稿し、佳作賞を受賞しました。

夏川さんは、ほかにも 『あなたに届けたい言葉心からあなたに届けたい』という詩集を出しています。

場面緘黙症の専門家であったトリイ・ヘイデン氏によるノンフィクションです。世界各国で翻訳版が出ています。

2005年1月発売とありますが、これは邦訳書の文庫版で、原書が販売されたのは1983年です。

虐待に関する内容が含まれています。

ほら、こんなにも美しい世界が―ある緘黙児教育の記録
藤林 春夫
信毎書籍出版センター

当時の障害児学級(中学校)で場面緘黙症の男子生徒を指導し、その生徒が普通学級に編入するまでを振り返った実録です。 著者は中学校教諭(当時?)

現在は絶版のようです。

話せるようになったまさえさん (シリーズ・障害者の世界 (10))
工藤 泰則
明治図書

あまり知られていませんが、これも場面緘黙症の本です。

著者は小学校教諭で、小学校5~6年のまさえさんを指導し、緘黙を克服させるまでを 綴っています。

私が1冊買ったところ、絶版になってしまいました。

詳しくはブログで紹介しています。